大銀座落語祭2008 2日目



朝早くから目覚めてボウとしてました。昨日の食べすぎで未だ胃がもたれております。
朝は抜くかなあ・・・昼は何を食べるかなあ・・・今日は14時からやったハズやなあ・・・ソーメンがええかなあ、なんて考えているうちにはや11時前ですわ。
念のためと、チケットを取り出し眺めると12時開演と知り慌てて家を飛び出しました。(アホですわ)

今日も銀座ブロッサム中央会館からスタートです。

新富町から地上に出ると、こんな黒っぽいビルがデンと聳えてました。こいつが銀座ブロッサムです。
さてさて、本日の演目は・・・


『究極の東西寄席』Bブロック

第1部 林家正蔵風間杜夫二人会


第2部 三遊亭圓歌桂小金治二人会


第3部 桂三枝の会


いやあ、これ見てるだけで盛りだくさんですよね。
(まあ、この銀座ブロッサム中央会館の「究極の東西寄席」が5,000円と一番高く、出遅れた私はここ中心にしかチケット取ることが出来なかったんですがね)
今日は2階席でも、一番最前列という好位置でございました。


第1部 林家正蔵風間杜夫二人会


林家ひろ木  金明竹


林家 正蔵  鼓ケ滝


風間 杜夫  風呂敷


ひろ木さんはハキハキとわかりやすい口調で、与太郎も嫌味なく聴かせてくれて好感が持てましたな♪
正蔵師は楽太郎師との北海道興行の話をマクラにして西行の鼓ケ滝へ・・・いやあ、もう大家の風ですね。結構なものでした。
トリに出てきた風間杜夫さんは大銀座落語祭皆勤賞とのこと、演芸情報誌「東京かわら版」を見ていますと、よく落語会もされていますしね。
「風呂敷」いわゆる本寸法の落語、素晴らしいものでした!! 映画で前髪を剃っておられるとかで談志師匠のようにバンダナ巻いての登場に違和感を覚えましたが、つかこうへい氏から「風間に落語なんかやめさせろ!!」と周囲に電話が入っているというマクラからたっぷりと笑わせていただき、落語に入っていったらバンダナなんてどうでもよくなりました。(だいだいにして本当は登場人物は丁髷だもんなあ)
もう一度、聴いてみたいな♪





第2部 三遊亭圓歌桂小金治二人会


三遊亭歌司  小言念仏


桂 小金治  禁酒関所


三遊亭圓歌  中沢家の人々


歌司師は京都から来ました、と言われていましたが寄席だったんでしょうか?観光だったんでしょうか?
タップリとしたマクラから無理なく小言念仏に入っていかれました。まあ、文句のつけようないですね!!
小金治師・・・アフタヌーンショーで「怒りの小金治」で子供の頃から存じておりましたが、しみいるような落語でしたね。
圓歌師匠はいまや十八番の「中沢家の人々」、松本での林家正蔵襲名披露落語会で初見、その後CDを買い求め、信州を走り回りながら何度か聴いただけに内容は全てこの体にしみこんでおります。爆笑の会場を眺めながら楽しませていただきました。




第3部 桂三枝の会


柳家はん治  三枝作 背なで老いてる唐獅子牡丹


桂 三 枝  三枝作 ピッカピカの一年生

さあ、第3部です。昨日から換算すると第6部・・・少し落語疲れしてまいりました。
はん治師は柳家小三治師匠のお弟子さんですな。ただ、演じるは桂三枝作「背なで老いてる唐獅子牡丹」これは面白い話ですからね。私は以前に東西落語研鑽会で三枝師自身のを聴いて爆笑した経験があります。今日も十分に爆笑を誘っておりました♪ 
さて、桂「いらっしゃ〜い」三枝師匠!! 
ポーニョ、ポーニョ、さかなの子♪という歌が頭の中に入ってきて困る、という噺からご自身も声優をやられた「紅の豚」の話をマクラにして、「ピッカピカの新入生」へ―
父さんが息子の高校の夜間部に入学するという話・・・「背なで老いてる唐獅子牡丹」が出来すぎている話でしたから、その後だけにやや苦戦と見受けられました。ただ、この第3部も満足満足♪



と、ここで銀座ブロッサム中央会館を出ましたが、18時までどうやって時間をつぶすか・・・こりゃ頭の痛い問題ですわなあ・・・
伊東屋でボールペンの替芯を捜して買い求め、首都高下の西銀座デパート地下でイタリアンサンドをほうばり、山の楽器でCD・DVDを眺め、ようようにして18時となりました。

会場は和光の並びにある教文館というキリスト教系本屋最上階の「教文館ウェンライトホール」です。


教文館教文館ウェンライトホール
《はやかぶの会》見参!!


桂 佐ん吉   狸   賽


桂 わかば   片   棒


笑福亭銀瓶   三枝作 お忘れ物承り所


桂 文 華   子   猫


中入り


笑福亭瓶太   首 提 灯


桂 宗 助   次の御用日



ここは小さな、まるで地域寄席みたいな会場でした。
18時前に到着し、ホール前で並んでいると、トイレは?と聴きながら宗助さんと文華さんが出てこられてビックリ!!
さあ、これからは上方落語の「はやかぶの会」です。説明された方がおられましたが、昭和63年入門の同期会とのことです。バクチの一種「おいちょかぶ」で「六・三のはやかぶ」という手があることから「はやかぶの会」となったんだそうです。
まずは開口一番は吉朝一門六番目の佐ん吉さん、ばくちの話をされだしたので、「看板のピン」でないことを願っていると・・・願いが通じて狸がサイコロに化ける「狸賽」へ♪ 小さなネタながら米朝師匠の「化けよったなあっ―」と言われるシーンが大好きなネタです。佐ん吉さんもかわいく演じておられました。グッドでした!!
続いてざこば一家のわかばさん、なかなかに愛嬌のある方で、こりゃファンになりそうです。江戸ネタの「片棒」というのには驚きましたが・・・
続いて前々から一度聴いてみたかった鶴瓶師の七番弟子の銀瓶さん!! 在日韓国人の方で韓国語で落語をされ、ソウル公演も実現されてるんですなあ・・・ ネタは本日3回目となる三枝師の創作落語、こりゃ面白い作品ですねえ・・・また、銀瓶さんのニンにも合っておられる気が致しました。
文華さんは自ら妖怪人間ベロといわれるように怪異な顔立ちのお方・・・前から歩いて来たら思わず道を除けてしまいそうでっせ。関西ではクロウト受けしているという文華さんが演じるのが、これまた怖い、まあ言ってみれば吸血鬼の話だけにゾッとしましたなあ・・・ 話が合いすぎてるちゅうねん!! しかし、ウマい!!

続いて、文華さん曰く「みなさん、お待ちかねの中入り」

中入り後には鶴瓶師六番弟子の瓶太さん。「びんた」ってエラい名前ですなあ・・・
「上燗屋(じょうかんや)」から「首提灯」へ・・・前半の「上燗屋」だけを演じる場合も多いのですが、本日はタップリと、枝雀師匠系の楽しい「首提灯」 いや、うまい!! これから追いかけていきたい噺家さんとなりました。昭和38年生まれやから、私とも近いしねえ・・・
そして、大トリは米朝一門の殿(しんがり・・・もっとも、その後に三林京子さんもいますがネ)である桂宗助さんですわ。いやあ、うまい!! 正調米朝落語」です。かわいい顔で丁稚が似合っているかと思えば、奉行もこれまた堂々として似合っているという素晴らしさ!! 脱帽しました。
(ただ、私の斜め前方で椅子を後ろから蹴ったとか言って小競り合いがあったのが邪魔でしたがね)

ほんまにええ会でしたわ・・・やっぱりええなあ、上方落語!! 
これやったら、昨日も「ラクゴリラ 日本上陸!!」にいけばよかったなあ・・・

結構くたくたになって帰宅しました。結局、食事は昼夜兼用のイタリアンサンドだけでしたなあ・・・