桂吉坊一人会 IN経堂さばの湯

仕事帰りに久し振りで経堂へ向かいました。


桂 吉坊   胴切り


桂 吉坊   抜け雀


三味線:恩田えり



のびのびとした落語で聴いていて気持ちよかったですね。
「胴切り」は侍に試し斬りで胴切りにあった男の、上半身と下半身が別々の人生?を歩むという
なんともキテレツ大百科な噺です。上半身は銭湯の番台に、下半身は麩屋にそれぞれ住み込みで勤める
んですが・・・久し振りに聴いた噺でしたね。

「抜け雀」は小田原宿を舞台にした講談ネタ。汚い身なりをして宿に泊まった客人、大酒呑みの長逗留に
亭主がせめて酒代だけでも、と催促すると一文無し!!しかし、この客人慌てず騒がず「屏風に絵を描いて
しんぜよう」と雀の絵を描いてサラバと立ち去ってしまうのです。
翌日、亭主が雨戸を開けると、朝日が差し込みまして、なにやら屏風のある部屋が騒がしい。障子を開けると
雀が飛び出してビックリ仰天。見れば屏風は真っ白で腰抜かさんばかりに驚いて二階から階段をころげ落ちて
しまいます。
さあ、その噂が近郷近在から江戸・京大坂と伝わってその宿屋に連日お客が押し寄せる。お大名までやって
きてこの屏風を大枚出すから売ってくれと言い出します。
或る日、初老の客人が屏風を見せてくれ、とやって来て、ひと目見て「このままではこの雀は死ぬぞ」と
言い放つのでした・・・

2席のみですが聴き応えもありましたし、終演後に米朝師匠のお話やら色々伺えて楽しい夜になりましたよ。