吉坊ノ会

渋谷大和田伝承ホールにて

露の眞 手水廻し
吉坊 佐々木裁き
中入り
小猫 動物物真似
吉坊 船弁慶

もう大阪含めて41回目だそうで第1回から12年経っているそうだ。最初の会を大阪の山本能楽堂でやった際の話のまくらが面白い。能楽堂での落語会も当時は珍しく手探り状態での開催だったようだ。真冬、手違いで暖房が切れているのに、客席側も能楽堂とはこんな物なのかと我慢していたという。
今回は結構な大ネタ2つ、しかも、どちらもクスグリを新たに加える余地の少ないネタをよく並べたものだと感心する。そこに12年目の決意が伺いしれるじゃないか。
四郎吉は相変わらず可愛らしく、オチがピシッと決まる「佐々木裁き」の良さ。中入り後には江戸家小猫ががらりと強烈に色を変えた。上方落語の中でも大好きな「船弁慶」は真昼の長屋風景から夏の大川に風景を一転させる話芸を堪能。いや、お見事でした!