1月末からの語り芸など 春輔・奈々福・喬太郎・吉坊・華紋・おせつときょうた

2月になってしまった。暖かな日が続いたが今日から寒くなるらしい。寒いのは苦手だけれど冬はそうでなくてはいけない。

前回よりほぼ1週間経ち、その間に以下の公演に足を運んだ。

 

1/29 八代目林家正蔵追善八光亭春輔独演会@赤坂会館 

1/31 玉川奈々福喬太郎兄さんを唸らせたい@紀尾井町小ホール

2/1   吉坊ノ会@渋谷大和田伝承ホール

2/2    W受賞記念本当の兄弟会@座・高円寺

結果としてだが、1月の高座数は前年を大きく下回った。去年は寄席に1回多く籠ったのが原因だとわかっているが、それにしても少し悔しさが残るなあ~。別に去年と競っている訳じゃないけどね。これからどんどん減らしていきたいと思っているんだしさ。でもなんだか悔しい。人間だもの、からなのですかね。

春輔独演会は前座がインフルエンザで欠席で小噺含めて3席、全て八代目がよくやったネタばかり。「金尺と大仏尺」「柳の馬場」そして「淀五郎」。彦六の口調が甦ってきてどれも良かった。

喬太郎兄さんを唸らせたいはもう5回目、あと2回あるそう。喬太郎の「稲葉さんの冒険」が抱腹絶倒で素晴らしかったがそれを受けての奈々福「慶安太平記 善達三島宿」も冒頭の居酒屋たっぷり、最後は油井正雪登場で戸塚宿へまでとロングバージョンで大いに楽しめた。頭の新作「赤穂義士外伝 噂話屋の婆の話」も意外な展開でこれからの推敲が愉しみだ。(私は婆さんに討ち入りを目撃させてやったら山場になるんじゃないかと思うがどうだろう。)曲師はご存知、沢村豊子

吉坊ノ会は秋に出来なくてズレ込んだもの。呂好「猫の茶碗」もよく「仏師屋盗人」「浮かれの屑より」も良かった。吉坊なら「浮かれ」がいいのは当たり前なんだけれど、「仏師屋」の膠(にかわ)を剥いだり塗ったりする様が形になっていて大いに関心した。膝替わりの粋曲小菊姐さんもよろしおすなあ。

最後のは上方落語の桂文華門下の華紋がNHK新人落語大賞を受賞し、その兄であるおせつがコンビを組む大阪出身の東京漫才おせつときょうたが漫才協会漫才新人大賞を受賞したW受賞記念の会。おせつときょうたのふんわりした漫才も楽しく、またそれに邪魔されない、おせつをいらうマクラも面白い華紋の落語2席も面白かった。「竹の水仙」「茶の湯」だが、特に前者の出来が素晴らしかった。肥後熊本藩主細川越中守の大名行列ハメモノが入るのがまことに嬉しい。

とまあこんな感じだが、体調が1月末よりもうひとつでそれもなんとか上向きにしていかないとあかんなあ、という課題をかかえる日々なのだ。原因はわかっている。正月からの暴飲暴食と、それにともなう体重増加に肝臓が悲鳴をあげている。ああ、なんとかせんとあかんなあ。