日本民藝館「祈りの造形 沖縄の厨子甕を中心に」

午前中着の宅急便をうとうとしていたのか受け取りそこねて、次の指定の14時まで外出することにし、青空のもと住宅街の梅を愛でながら、駒場東大前駅日本民藝館へ。

展示は「祈りの造形 沖縄の厨子甕(ジーシガーミ)を中心に」 厨子甕は沖縄で洗骨した後、お骨を納める蔵骨器だ。全部で34点展示されていたが2階大展示室に30点並んだ様は荘厳感で圧倒された。本来はその全てに骨が入っていた訳だからそれを考えると異様でもある。34点中、25点が蒐集家からの纏まった寄贈だそうだが、それぞれがかなり大きいしどうやって保管していたのだろうか。その他当初から収蔵されていたのが7点、その他新規収蔵2点が展示されていた。民芸館の方にお話を聞いたところ入口近くの茶色の釉薬がかかっているものが間違いなく柳宗悦が見たものだそうで、そう言われるとじっくり拝見してしまった。「こう集まると壮観ですね。沖縄でも展示出来たらいいですよね」と言うと、沖縄の博物館には千点以上収蔵されているそうだ。でもこんな感じの展示はしていないだろう。一番奥のポスターにも使われているタイプの厨子甕は沖縄にはないそうだ。屋根の獅子も阿吽になってるし素晴らしい物だ。しかしこれが蔵骨器とは!

展示は「祈りの造形」ゆえ阿弥陀信仰など他にも目をひくものが色々あった。有名な木喰仏が2点に小柄な円空仏も展示されていて見飽きない。通常展示では豆腐のような白薩摩の角酒器や沖縄の壺屋窯のどっしりとした壺なども良く心に残った。 厨子甕の図録も出ていたので次回買うつもり。3/22まで。

 

日本民藝館「祈りの造形」HP

http://www.mingeikan.or.jp/events/special/index.html