堤未果著「もうひとつの核なき世界」

もうひとつの核なき世界 真のCHANGEは日本が起こす

もうひとつの核なき世界 真のCHANGEは日本が起こす


プラハでおこなわれたオバマ大統領の演説、それは「核なき世界」の提示でした。それで大統領はノーベル平和賞を受賞することになるのですが、実際にはどうなのでしょうか?その実の世界に著者は迫っていくのです。
端的に行って、オバマの言う「核なき世界」には劣化ウラン弾はおろか戦術核兵器も含まれていない、それ等の存在を許す世界なのでした。

印象に残った部分を紹介させていただくと・・・

スミソニアン博物館で原爆の展示を提案しバッシングされたハーウィット館長に著者が、
「人間にとって、歴史教育の意味とは何でしょうか?」
と質問すると、こう答えられました。
歴史教育は、国家や宗教、世代に関係なく、今現在の社会問題や、個人が直面する問題を解決し進化させることのできる、最もすぐれた手段のひとつだと私は確信しています。」

また、同じ質問をある准教授に投げかけると「血の通った人間である事を思い出させる」と!!
実にいい答えが返ってきています。

アメリカで劣化ウラン弾による後遺症に悩む帰還兵達の存在は隠蔽され、少なくとも公的な機関や報道はその病状と劣化ウラン弾の因果関係を認めなていないのです。