毎月恒例!!経堂さばの湯の「桂吉坊一人会」だいだい3日連続で開催され、そのうち2日間行かせていただいているのが常なんですが、今回は4日連続で、うち3日も行かせていただきました。
13日(水) 三枚起請 行きました
14日(木) 愛宕山 行きました
15日(金) たちきり
16日(土) 愛宕山 行きました
今回は上記の通り長い噺一席と、中入り後に「錦影絵」という特別興行でした。
「三枚起請」は初めて聴きましたが、以前にも聴いた事のある方は笑う箇所が増えていましたよ、との事。やはりどんどん精進おられるんやなあ・・・と思った次第です。ただむずかしい噺でありますね。視点力点の置き方でどのようにも変わってしまう。
「愛宕山」これも初めて聴きましたが、はっきり言って「三枚起請」より吉坊さんのニンに合った噺ですよね。そして素晴らしい出来でした。
特に一八が飛び降りるところで、普通は飛び降りる一八を演じて、太鼓に合わせて舞い落ちるところを、旦さんが上から眺めている呈に変えた演出!! こりゃあ脱帽しました。見事ですわ。
今回は「たちきり」を聴けませんでしたが、また聴きたいなあ。もちろん「三枚起請」も「愛宕山」もまた聴きたい。どのように変えていかれるのか?もしくは変えられないのか? これからを楽しみにしております。
さてさて「錦影絵」 これは幻灯ですね。
江戸時代にガラスが輸入されてから出来たものとの事で東京では「写し絵」上方では「錦影絵」と言い、興行がうたれていたんだそうです。大阪の御霊神社には専門の小屋があったというから凄いですよね。
下の写真のように模造紙を吊ってそこに映されました。(通常は和紙に映しておられます)
3回見させていただいたのですが、1日目は下の小さな写真のように高座の後ろに模造紙を吊ってまえからだけの投影だったのが、その後は模造紙を中央に吊るして最初に後ろから投影し、その後前に出てこられてその「フロ」と呼ばれる装置を説明しながら前から投影するという完成度の高い演出に変わりました。映像は後ろからの投影の方が美しく最初に口上の福助さんが映ると会場からホウと感嘆の声が洩れていました。初日と二日目でのその進化に驚きましたよ。飛鳥から鎌倉に飛んだ感じ・・・かな。
「錦影絵」は昔々、南光師がべかこ時代に京都芸術文化センターまで見に出掛けた記憶があります。あれが最初かどうか定かではありませんが、そのようなニュースを見て行ったような記憶もあるのです。
確か明治34年製のその落飾も激しい色付き映像は、それだからこそ有り難みも多くノスタルジーをかき立てるものでした。通常は二人で(現在は同期のまん我さんと二人で)4つの「フロ」を用いてやられているものをお一人でやられたのですが、その素晴らしさは十分伝わりました。いいもの見せていただきありがとうございました。
「福助口上」「松づくし」「花火」 初日には「反魂香」「近江八景」などもありました。
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