切り取られた夕焼け


素晴らしい夕焼けが
高架の下の、両側をビルで挟まれた空間に
広がっていた
あそこに
あの空が大きく見える処へ
はやく行こうと自転車のペダルを思い切り踏み込む
しかしながら
夕焼けは逃げていく
残映を灰色のカーテンに隠してしまう
届かない思いは
私にペダルを思い切り踏み込ませる