「天空の蜂」

公開時に観たいな、と思っていた映画が老母のHDDに残っていたので朝食とりながら観る。
「天空の蜂」
ふと天空の鉢なら「信貴山縁起絵巻じゃないか、と思いつき微笑むが、こちらはそんな生易しい話しじゃない。
なにしろ天空にホバリングしているのは爆薬を搭載した大型軍事ヘリで、しかも福井の原発上空なのだ。
防衛省納入用の最新鋭大型軍事ヘリ「ビッグB」が何者かにジャックされ、原発上空にホバリング、日本中の原発を停止させないと8時間後には原子炉へ墜落させるという強迫が「天空の蜂」を名乗る犯人から送られてくる。
原発関係者、ヘリの技術者、そして日本国がその対応に追われる、しかも「ビッグB」には見学に来ていて迷い込んでいた開発者の息子が乗り込んでしまっているのだった・・・


なかなかハラハラさせられるものの、原作通りのシナリオなのか詰め込み過ぎの感は否めず、また登場人物に色を付け過ぎていてうるさい。(小説での刑事は尾張弁なのかねえ)
そもそも警察のトップが竹中直人というキャスティングもいかがなものか? 突然冗談言いそうじゃないか。



東日本大震災後、原発安全神話が崩壊したからこそ制作すことが出来た映画かも知れないが、大手である松竹が配給したことには拍手を送りたい。

ひょっとしたら、「新幹線大爆破」のように海外で再評価される可能性がないとはいえない映画ではある。



天空の蜂 [DVD]

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