鶴瓶もスゴいね。ホント最近落語に入れ込んでいるわ。落語をやろう!!と真剣に決意してから高々5年、持ちネタ38本で歌舞伎座完売やからね♪
彼の企画力は大阪時代から抜群で「突然ガバチョ」や「ぬかるみの世界」や「パペポTV」なんかほんまスゴい人気でした。
今はもう面影もないあのフサフサのアフロヘアで落語しているのも一度だけテレビで見たことがありますよ。確か「初天神」・・・息子の背中洗いながらナゼか風呂の壁のハメ板をゴシゴシ洗うという設定をよう覚えています。そのたった1回やけど、こりゃ、笑福亭鶴瓶て落語やったらええんちゃうやろか、と思ったものです。
さあ、今日はどんな「らくだ」を演じるのか、台風もモノとせず歌舞伎座の前までやって来たという訳です。



歌舞伎座にはこんな垂れ幕が掛かっていました。紫に黄色って・・・ねえ
ロビーに入りますと、伊藤園の麦茶が山になっていて、そこにポスターが貼られていましたよ。

  


買えなくてオークションで手に入れた席が3階席ですよ、3階!!
昔の大阪球場の内野スタンドを思い出しましたよ ― 難波にあった南海ホークスフランチャイズであった大阪球場は内野席が擂鉢のヘリみたいに立ち上がっていたのです。)

ほうら、こんな感じですよ。
鶴瓶の顔の大きさと言えば・・・パチンコ玉? いや、そこまでないなあ、せいぜい正露丸を少し大きくしたぐらいですわ。これで定価が8,500円かいな・・・

まずはじめにこの幕前にラフな格好で鶴瓶が登場し、結構長い間ウダウダとしゃべりはりました。
まあ、場慣らしというヤツですね。いつものつるべ話でコレは過去に聞いた話も多かったけれど笑えました。
花道に少し出てから、今回の構成をしたフジテレビの小松氏が「こんなことしましたんや」と幕を開けます。
ホーウ、こうきましたか・・・
まだ全国公演が続いているので詳細は伏せますが、設定としてはまあまあ面白かった。ただ、その設定は随分以前に大阪の朝日放送ナイトINナイト上岡龍太郎がやってた記憶がありました。

そして落語はつるべ落語の定番「青木先生」と「ALWAYZ 母との笑顔」
そして・・・大ネタ「 ら く だ 」

「青木先生」は十分にこなれたネタで劇場で聴くのは2回目だが面白かったし、ホントに爆笑をさそっていた。
「ALWAYZ 母との笑顔」は笑えたし、泣かし所もあったけれども、これから更に練り上げていく噺ですね。個人的にはお母さんとのやり取りを何勝何敗と例えるのは少々ムリがあり、ストレートにいろいろあった事をしゃべっていった方が素直でいいと思いましたね。
「らくだ」 ・・・ これも上方から東京に移ったネタで今では東西でしゃべる人の多いネタです。軽くも出来るし重くも出来る・・・ただ、笑福亭の「らくだ」は重いネタだからなあ。

やはり、鶴瓶の「らくだ」も重かった・・・。

「らくだ」というお話は・・・

紙屑屋が長屋の前を通りかかると、「紙屑屋!!」と声を掛けられる。「へい」と返事したのが運のつき・・・ そこは通称「らくだの卯之助」という悪い男の家でした。
−今日は悪い日や・・・ とらくだの家に入ると、そこに「らくだ」はおらず、友達やという「らくだ」に輪をかけて悪そうな男がおりました。
「らくださんは?」
「ここにおるがな」と言われて、下を見ると「らくだ」が寝ている。
「なんや、いはるんでんがな・・・寝てはるんですか?」
「いや、どぶさっとるんじゃ(死んどるんや)」
えーっ!! 驚いたのがうんのつきで、紙屑屋はその男に使われて「らくだ」の葬式の準備をさせられるハメになるのです。ところが「らくだ」の家には何もおません。そこで、長屋の衆や大家をおどして金や酒や料理を持ってこさせる・・・いややと言うたら「らくだ」の死骸をおぶさっていって、「死人のかんかんのう(踊り)を見せたるわい!!」とホンマにそんなことをするのでした。可哀そうなのは紙屑屋で、死骸をおぶさせられるは、踊らされるわで、とんだ一日になってしまいました・・・・・・