今日は朝から電車のダイヤルが大いに乱れてまして、御茶ノ水駅で随分同行者を待つハメになりました。
そこで散歩堂、御茶ノ水駅を気にしながら、あたりを少しうろついてみましたよ。

まずは駅前の交差点ハス向かいの茂み・・・地下鉄乗り口の横の樹木が生い茂った一角、




こここそかの蜀山人大田南畝の終いの棲家があったところです。以前は茂みの中に申し訳なさそうな看板があったんですが、なくなっていますね。
文政6(1823)年に亡くなったといいますから、今から185年前になりますか・・・。
彼程に有名な狂歌師はいませんでしょうし、大量の随筆も残してくれています。
茂みに説明看板は埋もれているのかと、少しばかり線路沿いの急な坂をくだりましたがありませんでした。この坂は「淡路坂」と申すそうで・・・。
その茂みのところから振り返ると、コンドル設計のニコライ堂もお元気です。




山田風太郎先生の明治開化ものにこの建築現場が出てくるものがありましたな。
威風堂々たるロシア正教会の建物です。1891年に竣工しており、関東大震災で甚大な被害を受けたものの、コンドルの弟子の方が修復しました。今では国の重要文化財ですよ。

茂みから信号を渡ると、断崖の下にJRの線路・・・堀をはさんで、その向こうに湯島聖堂が見えますな。
歌川広重作「江戸名所図会」にも、この塀が出てきます。塀の向こうにある入徳門とならんで江戸時代からのものでしょう。


と非常に狭い円を描いて駅前に戻ってきましたが・・・まだ来ないなあ・・・。