「ゼンマイさむらい」とタンク・タンクロー

NHK教育テレビで放映されている「ゼンマイさむらい」をご存じですか?


頭にチョンマゲの代わりにゼンマイを着けてるウイやつです。こやつは敵がせまると腰にさした伝家の宝刀を抜き放ちます。するとどうしたことでしょう!!  出てきたのは刀ではなく三色だんごなんですね♪ それを「えいやっ」と振るとだんごが飛んででて敵方のお口にパクりと入るのですな。つい、敵さんはモグモグとやってしまいまして、思うツボだよタコの八ちゃん!! 戦意喪失平和万歳\(^o^)/となってしまうのですよ。
なんてノドカで平和なアニメなんでしょう!!



そこで思い出されるのが・・・タンクタンクローなんですよね。



タンクタンクローは終戦直後に人気を博したマンガなんですが、こやつは方々に穴の空いた巨大な炭団の中に入っているというか、一体になっているんですな。また、時には頭や手足を亀のごとく引っ込めますし、翼を出して空を飛んだりしよるんです。まあ、玉の中に色々隠し持ったり、空を飛ぶあたりはあの『ドラえもん』のヒントになったのではないでしょうかね。
さらに重要なことはこのタンクタンクローは刀を抜かないんですよ。勝負はもっぱらどついたり、玉になっての体当たりてました。
と言っても、作者が好き好んでこのキャラクターを誕生させたのではないんです。戦争に負けて、「戦いはもう嫌だ」という世間が求めたものでもないのです。
それは時の為政者GHQ―連合国司令部が決定し、占領している日本に対して命令したことなんですね。

「チャンバラ映画、チャンバラ漫画まかりならん」とね・・・

そこで日本の戦後直ぐにはチャンバラ映画もなく、漫画もタンクタンクローのような刀で勝負しないものや「イガクリくん」のような柔道物が描かれていたんです。


「ゼンマイさむらい」を見ていて、幼児向けのアニメとはいえ、平和だよなあ・・・と思わずにはおられませんでした。
全くお気楽なもんです。お気楽結構! お気楽バンザイですがね。