ノルウェー映画「ホルテンさんのはじめての冒険」

渋谷の東急BUNKAMURAで「ピカソとクレー展」を鑑賞してから、6階にあがって、ノルウェー映画「ホルテンさんのはじめての冒険」を見てきました。
なんとも味のある映画でしたなあ・・・


ノルウェーの首都オスロから南西部のフィヨルドに面した第二の都市ベルゲンまでを約6時間半かけて結ぶベルゲン急行の運転手ホルテンさんは67歳、明日の運転を最後に定年を迎える。毎日決まった時刻に出勤し、乗車することを繰り返していたホルテンさんの日常はひょんなことから最後の運転に乗りそこねることになり、日常から逸脱していく・・・
飛行場に船を買いたいという知人を訪ねていくと、迷宮に入り込んだように、あちこち連れまわされた挙句に不審人物として拘束される、サウナでうたた寝している間に営業時間が終了しており、気付けば暗闇でひとり・・・これ幸いと真っ裸でプールで泳ぐまではいいが、靴がしまわれており途方に暮れる・・・そういう色々な物語がパズルのようにつながっていくあたりはルイス・ブニュエル監督作品を思い起こさせますが、もう少し能天気というか、ノホホンとした空気が流れています。