落語熱にうなされて・・・ 天満天神繁昌亭4月中席

一昨日からなにやら肌寒い日が続きますなあ…
ひょっとしたら、もう一度桜が咲くんちゃうやろか、と思ってしまいます。まあ、そんな事はないのでしょうがね。(当たり前やっ!!)
金曜日に松本から出てこられたサンドイッチ氏曰く「東京は松本より寒い」んだそうで、夜になって大阪に入ると東京同様に肌寒かったので驚きました。

昨日はお昼過ぎから朝日放送で桂米団治襲名披露興行に密着した特番があり、池田の街は土日2日間に渡っての春団治祭りと上方落語に浮かれており、今日も朝からラジオで三喬の「鴻池の犬」に「米朝よもやま噺」、テレビでは早朝から桂千朝「鹿政談」と阿保な落語熱うづき出し、昼前から足は勝手に天満へ向かう。
今日の天満天神繁昌亭は贔屓の米団治師によね吉さんの出番もありヒョコヒョコ出掛けてしまいました。(今回は母の誕生日祝いで帰阪したのにねえ…)
落語ブームもやや落ち着いた様子で当日券もなんなく購入出来、待ち時間の間は界隈をウロウロしましたが、その話はまた後程として…


天満天神繁昌亭4月中席落日



笑福亭喬若 動物園


笑福亭生喬 犬の目


桂 珍念 延陽伯


内海英華 女道楽


露の慎悟 真田山


米団治 親子茶屋


仲入



笑福亭小つる 江戸荒物


桂よね吉 稽古屋


笑福亭鶴笑 パペット落語


笑福亭呂鶴 三人上戸



よかったなあ…
天満天神繁昌亭に50回通いつめて、特典で赤い人力車に乗せてもらったお客様が繁昌亭への要望を訊かれ、「頼むから、もう『動物園』だけはやめてくれ」と言われたという程よくかかる「動物園」、自称「上方落語界の松坂大輔」喬若さんが短くまとめてつかみはOK!
今日は農協の団体さんが入っておられるそうで、生協と違いまっせ、と生喬さんも「犬の目」で客席を盛り上げます。
文珍師の二番弟子の珍念さん、確か前回の繁昌亭でもお目にかかりました。ネタはお公家さんの家に見習い奉公した為に丁寧な言葉使いになり過ぎた嫁さんをもらう噺「延陽伯」
粋な都々逸英華さんに上方もっちゃり型は還暦の慎悟師が「もう芸歴は御堂筋線我孫子の手前」つまり長い=長居と振っても客席クスリともせず、地方から来た人が多いことがわかります。ここは浅草演芸場か!!
さあ、中入り前は米団治師、襲名挨拶から米朝ネタにいって「親子茶屋」。いわゆる十八番ですな。やはり華があります♪ 襲名興行で何度となくやられたのでしょう、破綻もなく型が固まってこられたように感じました。(少しえらそうか…)
中入り後は枝鶴襲名を控えた小つる師の「江戸荒物」、大阪でも江戸東京のものと言えばよく売れると江戸言葉で荒物屋をはじめた男、そこにホンモノの江戸っ子がやってきて…という噺、ゆるんだ中入り後の空気をマクラで掴む業サスガでございます。
続いて贔屓のよね吉さん。「男前!!」ちゅう掛け声かかってましたな。笑福亭に挟まれてやります、という話から笑福亭と桂米朝一門の違いを話し、米団治師のおっちょこちょい話へ・・・
昨日の昼の特番で息子から浮気相手の祇園芸妓の名前言われてたんは情けなかったと嘆く。ただアレ言うたんは娘さんちゃうかったかなあ…余計情けないか(苦笑) そして「稽古屋」へ・・・  もてたい男が芸事習おうと町の稽古屋へ、という噺でよね吉さんにお似合いの噺です。
一度見てみたいと思っていた鶴笑師のパペット落語
百聞は一見にしかず、とはよう言うた。スゴいもんやね。足に人形くくりつけての大熱演。笑いの形として完成している事に驚嘆させられましたが、あれは結構まじめなネタでも出来るんじゃないかと思いましたね。(より体力が必要でしょうが・・・)
鶴笑師の名前クリックしてもらうとパペット落語演じる師の写真がありますよ。
今日のトリは呂鶴師。白髪頭に年とりはったなあ、と感慨深いものがありました。松鶴一門のお家芸のお酒ネタ「三人上戸」酔っぱらいがうどん屋にからむという噺。時に呂鶴師が松鶴師匠に見えてくるという熱演に大満足で繁昌亭を後にしました。


歩いて梅田まで出て、気持ちよく石橋まで戻り、久し振りに居酒屋「ちりとてちん」の暖簾をくぐりました。春団治祭りでの素人名人会で女将さんが落語で優勝、大将が色もんの義太夫語りで準優勝とワンツーフィニッシュ!! 大将は春団治師匠から表彰状もろたっと大喜びで新聞紙で作ったカミシモを見せてもらいました。店内は応援に行かれた常連さん等で大入り満員。大将の大学後輩の「森君」が実は桂蝶六さんと知ってビックリ!!
女将さんの通う池田落語教室の元仲間が少し顔だせば、今や露の紫さんという落語家になっていると知りまたまたビックリ!!
わあわあ言うてる間に楽しい時間は過ぎてまいりました。


(「ちりとてちん」のカウンターにて  ビールの向こうでカネゴンレッドキングジェロニモのフィギアが・・・)