落語の「鉄」人   内幸町ホール


落語の「鉄」人

しん吉・駒次・梅団治    「鉄トーク


古今亭駒次   鉄道戦国絵巻


桂 しん吉   鉄道スナック


中入り


桂 梅団治   切  符




少し遅れて到着しますと、舞台は「鉄トーク」の真っ最中で、熱くというよりぬるく語っておられるところでした。しん吉さんは阪急電車への愛を語り電車のドアがしまる音のマネをすれば、駒次さんは大阪で「扉が締まりまーす」というアナウンスの「扉」のアクセントがおかしい!!と切り込みます。
このお二人はいわゆる「乗り鉄」で、鉄道に乗るのがなにより好きなオタクです。彼等の細かい鉄道ネタに会場は敏感に反応し、会場には「鉄ちゃん」が多いことがわかります。
ついで「撮り鉄」の梅団治師登場で会場のボルテージがあがります。ふと横を見ると三脚や機材わんさかの人が・・・ うーむ、「撮り鉄」も相当数来られているようだ。梅団治師の山口でのSL撮影での時刻表をにらみながら道無き山を登って望遠で俯瞰を狙い、撮影終了とともに山を駆け降り、先回りしてSLを待つ… 会場から暖かい風が舞台に流れていました。
そう、今日は鉄道オタクと落語マニアの融合した不思議な落語会なのでした。
相当に落語系は不利な感じです。

1席目は古今亭駒次さんの「鉄道戦国絵巻」
「?」って感じですが東急東横線が東急を裏切りJR陣営に寝返ったというトンデモ噺!! 東急の総力をあげて戦おうと、田園都市線大井町線・池上線・蒲田線・子供の国線などが結集、他の私鉄にも応援を求めるが西武池袋線や新宿に特急が乗り入れた東武には裏切られ…というお噺。
なんとか付いていけました。

お次は桂しん吉さんで「鉄道スナック」
東京に出張した男が上司との飲み会に疲れ、見知らぬスナックの戸を開けると・・・
「駆け込み乗車はお止めくださぁい」
ここは「鉄道スナック」だったのだ。「出張の多い彼女とうまくいってへんねん」とボヤクと「そうなの。あなたは地下鉄銀座線、本数は多いけど短いの…彼女は半蔵門線ね。活発で色んなところと浮気してるわ。でも大丈夫!! 青山一丁目で出会えるから・・・」と意味不明で慰める。うーん。しん吉さんも大阪バージョンからの改編に苦労されたようです。

ここで、中入り
普通、中入り言うと静かなもんですが、今日は小さく歌謡曲が流れていました。「あずさ2号」だとか「アナタはもう池上線の町には来ない〜♪」なんてのが流れてておかしかったですね。

トリは桂梅団治師の「切符」
泥酔した男が「みどりの窓口」にやってくるものの、行き先が思い出せずクダを巻くという「住吉駕篭」テイストのお噺…とうとう駅員が東海道線の駅名を全部言わされるところが「鉄ちゃん」の胸を打ちます。
そうそう、梅団治師の高座が始まると何人もがピシャッピシャッと写真撮り出したのには驚きました!! さすが撮り鉄やね。


打ち上げは日本橋堀留の吊革につかまりながら缶詰めをサカナにカップ酒を飲むという「居酒屋キハ」だそうです♪




■「お酒・鉄道好きの終着駅キハ」のHP 工事中ながら楽しい♪

http://www.kiha-sake.com/

■そのキハでの模様が早速アップされている桂しん吉さんのブログ

http://kinomuku-mamani.seesaa.net/

■「撮り鉄」桂梅団治師のブログ ホント鉄道の写真ばかりッ!!

http://diary1.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/umedanji/