熱帯の植物について考える 花の進化とは・・・

淡路夢舞台の温室にはいくつもの展示室があり、その中には熱帯系の植物を集めたコーナーもありました。


「鬱蒼」という表現はまさにこういった事を言うんでしょうねえ・・・ 
この熱帯コーナーでも人目をひくのが・・・ドラキュラの花!! いわゆる通称かと思えばラン科の「ドラキュラ」という正式な名前なんだそうで、そこでまず驚かされます。
ラン科の花ということで人目をひくと思うのですが、私はなかなか見つけることが出来ませんでした。
そのドラキュラの花がコチラ!!!

四角い木箱からぶらさがったコウモリのようなのがソレです。花には見えませんよねえ。
もっとも茶色い部分は花ではなくてガクなんですね。では花はどこにあるかと言えば・・・

この中央にある丸くて小さなビンク色の部分が花で、きのこ状をしており、この形が「キノコハエ」をおびき寄せて受粉するんだそうです。つまり、この「ドラキュラ」の咲くジャングルの中には同じようなキノコがはえていてそれにたかるハエを誘き寄せているんですね。
どうです?! この奇妙な植物の進化!!! 誰が命じた訳でもなく、自ら花の形をキノコ状にしてハエをおびき寄せて受粉するようになったというのは全く驚きではありませんか!!!
何故? 何がそういう進化をもたらせたんでしょうか? 動物の進化はまだ理解出来うる範疇なんですが、植物の進化は全くどうしてそうなったのか理解不能ですよね。
そこで思い出すのが、以前に紹介したこの本・・・

ハチはなぜ大量死したのか

ハチはなぜ大量死したのか

この本で興味深かったのが、植物と昆虫の共存関係ですね。
大昔、地球上には裸子植物しかなかったのが、昆虫をおびき寄せて受粉活動をおこなう被子植物が登場する。そして見事な昆虫との共存関係を築いていくのですが、その進化がナゼ興ったかというのも非常に興味深いものがあります。
さらに、この本では進化の最先端をいっているアジアのジャングルに咲くランを紹介していますが、それがなんともビックリ仰天なのです!!!