「桂よね吉独演会」

昨日は国立演芸場へ出掛けました。
桂よね吉独演会」・・・今まで2回の独演会は新橋の内幸町ホールでして今回、初の「国立」見参!! パンフレットの「ごあいさつ」で「この国立演芸場は、師匠吉朝の会で寄せていただいてから、いつかは自分の独演会をと思っていた、まさしく憧れの舞台です。(後略)」と書かれていました。


桂 二 乗     子 ほ め


春風亭一之輔   あくび指南


桂 よね吉     遊 山 船


仲入り


桂 よね吉      たちきり



18時開場の18時半開演。18時過ぎに入場しましたがエラいガラガラで驚きました。本当にお囃子が始まった頃に埋まりましたが、それでも後ろの3−4列が空いていましたな。
着物姿の若い女性も多くて華やかな落語会でした。「順ちゃんの夫」さんがメッセージで言われていたように女性人気は高いですね。仲入りでの耳に入った会話からは、どうやら大阪からの追っかけさんもおられたようです。
開演前に後ろの声の高い女子衆が「この『ゆうざんせん』いう話を聴きたかったの」と隣の方に話してはりました。一瞬「?」が出ましたが・・・「遊山船」ですね。「ゆさんぶね」なんですよ!!読み方はね。開演前から笑わしてもらいました。
二乗さんの「子ほめ」 先週の前進座に続いてとなりましたが、はじめて「京の二条の四畳半に住んでいる二乗です」という挨拶がなくて驚きました。「子ほめ」本来のネタに笑う人も多く、初心者の方も結構おられる様子ですね。
春風亭一之輔さんは「あくび指南」 上方では「あくびの稽古」という題で、これまた先週に頭だけ南光師で聴いた噺です。一朝師のお弟子さんなのでしょうが、非常にノリがよく陽気で明るい高座でございました。他の噺も聴いてみたくなりましたね。
さてさて、
よね吉さんの「遊山船」はひょっとしたら3度目かな?何度聴いても面白いな、この「ゆうざんせん」は・・・マクラも長めでタップリとブログ厳禁ネタで笑わせていただきました。中上健次氏の出身地の話でしたが、ホンマあそこは遠いですわ!! 
そしてメインイベントの「たちきり」・・・これはお江戸での題名で、上方では「たちぎれ線香」なんですがね。たっぷりジックリと、やや演出過多に演じきりはりました。きれいな終わり方でした。しばらく拍手が鳴りやみませんでしたもんね。

若旦那が番頭に食ってかかるところで、「おいこらっ番頭、番頭番頭言うても、たかが丁稚のコオヘタのやないかいっ!!」と怒るシーンがあるんですね。「コオヘタ」とはHP上方落語世紀末亭によると「劫経た」ちゅうむずかしい漢字があててありますが・・・意味不明ながらもこの言い回しが好きなんですよ。ところが、よね吉版では「わからん」という事でしょうか省かれておりまして残念な気になりましたね。「三文貫(さんもんがん)程笑いよった」言うのんはございましたが・・・
明日は横浜にぎわい座米團治独演会があるのですが、ネタのひとつが「たちぎれ線香」だったので遠慮しました。米團治さん、また「ちょうど仏壇の三味線が燃え尽きました」ってやりかねませんからなあ・・・(苦笑)


それから西荻窪へ出て、甲府に引きこもったみのりさんと一献傾け夜は更けてまいりました。ああ、落語はええなあ〜!!!