せきしろ・又吉直樹共著「まさかジープで来るとは」

まさかジープで来るとは

まさかジープで来るとは



一発ギャグ的要素の強い自由律俳句(または一行詩)の連打と、その作者達のエッセイがクラブハムサンド化した一冊です。ハムのようなモノクロ写真が味わいを付加しているのもミソ、というかこの喩えの場合はソースですね。
どういうものかといえば・・・


まさかジープで来るとは


まさにコレです。
案外、連打感のある一行詩よりエッセイの方がボディにこたえます。
せきしろさんは70年生まれの文筆家で、尊敬する作家が志賀直哉横光利一というのがうれしいですね。又吉さんは80年生まれの吉本のお笑い芸人です。
こういう連作は昔の連歌と一緒で一連の作品を味わうものですが、パラパラと見直して気に入ったものを並べると・・・


急に番地が飛んだぞ


新しい鞄を見て旅への意気込みにひく


托鉢の人が思い出し笑い


残りのごはんはパセリで食べるしかない




まあ、こんなのがズラリ並んでいるのです。





腹痛だがトイレ行きを自主規制

これというニュースのない時の古館伊知郎

傘を持っているが、この程度ではささない

教習中の車に前後を挟まれた


以上は自作ですが、どうでしょうか師匠?


同じコンビの共著がもひとつありました。こっちの題名いいなあ・・・


カキフライが無いなら来なかった

カキフライが無いなら来なかった