sampodow2006-09-10

■北国西街道シリーズ



土曜出勤の精神的疲労から午前中はTVを見つつ横になりうとうとしていた。ゆっくりと眠っていたかったんだが、8時過ぎにピンポーンと「朝日新聞でーす」というのがたずねて来て、「契約の延長をお願いしまーす」と笑顔で洗剤を渡してきた。やれやれと、また横になったのだが、例の都波岐神社の祭礼は何をやっているのか、ババンバンバンとやたらと花火を打ち上げ、子供神輿を繰り出し、歌謡曲を流し続け、「ただいまより子供相撲をおこないます」なんてアナウンスまで聞こえてくる始末で、なかなか寝かしてくれない。


午後、先週の洗馬の続きと、郷原宿に向かって家を出た。国道19号線を南下、塩尻市に入ってまもなく、ホテル六万石の先を右折するとスグに郷原宿である。道路に本棟造りの切妻側を向けている家がいくつも残っている。家の多くは道路より少し奥に立てられ、塀を構えず前庭の植木が他に類のない、緑多き景観をつくりだしている。


本棟造りの上の「鳥おどし」(雀おどり、雀返しともいう)が誇らしげだ。。(この家屋は道路寄りに建てられている。)家々には本山と同様、屋号が大きくかかげられていた。


この本棟造りは道路より随分ひっこんでいる。
TOPの写真のように、新築も本棟造り風の家屋が建てられつつあり、うれしくなった。(写真奥の家が新築中です。)

郷原宿の中央にある真言宗の郷福寺は赤い屋根が素敵だ。庫裏も本棟造りでなお素敵だ。境内に芭蕉の句碑があり、「野を横に、馬曳きむけよ郭公(ホトトギス)」とあった。



その後、地元の村井に戻る。ホテル六万石のところから19号線に出て北上、塩尻北ICの高速道路の下をくぐり、アルピコ自動車学校の先で、左側の道に入る。ここから北国西街道だ。しばらく行くと、村井の駅前通りに交差する。その手前に神明宮があり、高札場や番所跡の碑がある。駅前通りを渡ってから100mぐらいが宿場町の面影を残している。




造り酒屋らしいが、巨大な建物だ。「笹の誉れ」と書いてある。どうやらここが、元本陣らしい。


この造り酒屋を過ぎると、急速に宿場町の面影はなくなっていく。道はゆるやかに右にカーブし、やがて19号線にぶつかる。ここで北国西街道はまたしても国道に吸収されてしまうのだ。その手前の墓地に「鰤市場跡」の碑があり、昔は日本海側からここまで鰤を売りに来ていたというから驚きだ。この日は出川から松本に抜け、松本の次の宿場である岡田まで足をのばしたが、道を間違えて豊科方面に抜けてしまった。
帰りがけに「湯多里山の神」で疲れを癒し、帰宅した。