3月18日に、小松家住宅を見学した後、すぐ近くにある北熊井城址に行ってみました。





(南方向より眺めた全景 いくつもの郭が堀切で区切られて東西に伸びている。)

信濃国守護大名小笠原氏の城址です。小笠原氏は松本市街南の井川城を居城としていましたが、後に入辺の林城に移り、長時の代に武田信玄塩尻峠の戦いに大敗するまで、松本を支配していました。
この北熊井城は南方にある熊井城と共に塩尻方面をおさえる出城として機能していたようです。

そして皮肉なことに塩尻峠の戦いで大勝した信玄はこの北熊井城を本拠地として、松本平征服を開始するのでした。

上の写真が北より見た城址です。丘陵を削って造られたことがよくわかりますね。(逆光なのが残念です)
周囲には堀があり、ところどころに土塁も残っていました。


( 南側の堀 )



( 南側の堀の外側にある土塁 )


郭(くるわ)はこのような堀切で区分されていました。

郭のひとつにのぼってみると小さな社がありました。

鳥居には「利明宮」とあります。利明宮? 聞いたことのない名前です。枯れ草の中にある祠は不気味でありました。
その郭から下を見るとこんな感じです。隣の郭との間に堀切が通っており、お互いの郭が切り立って向かい合っています。


この城址の西方には集落があり、茅葺の民家が見えましたので、その方へ行ってみました。小松家住宅とくらべると随分小ぶりな民家ですが、茅葺民家があるだけで風景が和んできます。




少し離れたところにこんな素敵な風景が広がっていました♪