ジェイムズ・ブラッドリー著「硫黄島の星条旗」


硫黄島の星条旗 (文春文庫)

硫黄島の星条旗 (文春文庫)


クリント・イーストウッド監督作品「父親たちの星条旗」の原作である「硫黄島星条旗」を読了しました。もっとも原題は「FLAGS OF OUR FATHERS」ですから映画の題名の方が原作に近い訳ですよね。
文庫ながら588ページもあり、大変読み応えがありました。

著者のジェイムズ・ブラッドリー氏はこの有名な硫黄島の擂鉢山に星条旗を掲げた6人のひとりであるジョン・ブラッドリーの息子です。
この本ではジョンはもちろんのこと、この写真に写った6人の生い立ちから、戦争へのかかわり方、また生き残った者のその後まで詳細に追いかけていて、太平洋戦争をはさんだある時期のアメリカ人の肖像を浮き彫りにしています。
ネイティブ・アメリカンあり、アイリッシュありチェコからの移民の子があり、まさにゴッタ煮の感があります。
冒頭のジェイムズ・ブラッドリーが母や兄弟を連れて硫黄島を訪問する部分だけでもご一読されることをお勧めしますね。