どんと晴れ 塩尻のソバ

NHKの連続テレビ小説「どんと晴れ」は盛岡で160年続く老舗旅館「加賀美屋」の物語だが、当初の後継者問題は決着し、現在は外資の買収問題にゆれるという、朝ドラらしくない重苦しい局面になっている。朝一で見るドラマとしては重苦し過ぎるのではないか・・・お年寄りの血圧が心配になってしまう。
それよりどうかと思うことがひとつある。
敵対的買収をしかける悪役を石原良純が演じている。(まあ、よくこの仕事を受けたと思うが、成る程彼の顔は全く小悪人向きの顔だね。)ただ、問題なのはその手口はどう見ても詐欺であるということ。今後その手口から「加賀美屋」サイドが巻き返しをおこない逆転勝利となるのだろうが、後継者競争にやぶれて飲んだくれている女将の長男にたくみに近寄り、彼の持っている株券を契約書に捺印させているとはいえ、奪い取ってしまうのだ。
ただでさえ、「悪」として話題になりがちの「外資」だが、これでは多くのお年寄りや奥様方に大きな誤解を生むのではないでしょうか。

「うちの孫は外資系に行っているが、こういう仕事をしているのか!!」とか、「外資の乗っ取りは詐欺まがいで進めていくのか!!」などという誤解を持ってしまうと思う。確かに金に物を言わせる強引な手口で進めていくのでしょうが・・・

まあ、ドラマの題名通りに「どんと晴れ」で終わるんでしょうがね。(「どんと晴れ」とは盛岡地方で物話の終わりにつける「めだたし、めでたし」という意味の言葉です。)