「釣りバカ」に行き、池田の変貌に驚いた

昨日、帰阪していました。しなのとのぞみを乗り継いでの大移動です。

今日は親孝行で池田中央シネマへ「釣りバカ日誌18 ハマちゃんスーさん瀬戸の約束」を観に行ってきました。
まあ、たわいもない話といえばそれまでですが、もっと笑いを取れる話なのに、中途半端に終わったのは松竹ホームドラマの限界なのでしょうか?それともそれを望んでいないのか・・・

スーさんこと鈴木建設社長鈴木一之助(三国連太郎)は会長就任挨拶の翌日、朝の散歩の途中で失踪してしまうのです。営業三課浜崎伝助(西田敏之)は仮病の診断書を会社に送りつけてスーさんを捜す旅に出ました。手がかりは息子鯉太郎にかかってきた電話番号・・・ここから岡山と判明しました。ハマちゃんが岡山の海岸で釣りをしているところに偶然スーさんが通りかかり、ふたりは再会しますが、お世話になった町は鈴木建設が請け負った大型リゾート開発で紛糾している最中で、ふたりは身分を明かさぬままに巻き込まれていくのでした・・・。
と、このよくある身分を隠したまま巻き込まれるという「水戸黄門」のような設定は料理方法ひとつでいくらでも面白くなるのにどうも中途半端なんですねえ・・・。 それに、(これはネタバレですが)最後に身分を明かさぬまま終わるというのは、なんとも不満が残ります。笑いにいって、ストレスを感じる、という観客自身がお笑いの状況におかれる、というのは一種の現代芸術でしょうか?(笑)



それにしても、この池田中央シネマのある商店街の変わり様には驚かされました。阪急池田駅より北に伸びる商店街は3箇所に別れ、駅から遠のくにつれて古いものとなります。中でも一番古いこの商店街は子供の頃から暗くて人通りの少ない、「瀕死」の状況にありました。
まあ、商店街としては死んだのですね。そこで、アーケードをはずし、道幅を拡張したのです。


このグネッとまがりつつ坂を上っていく道・・・坂は昔大八車をあげるのに苦労したといわれる「めんも坂」といいますが、手前の横断歩道を人が渡っていますね、そこまではアーケードがあったんですよ。

それに、今日「釣りバカ」を観た映画館もこんな感じで・・・なんとマンションの1階におさまっています。こりゃあ、やめられないよ!! 今日の「釣りバカ」でも15名程度の入りだったのに、大丈夫でしょうか? まあ、今やシネコン以外はほとんど絶滅した地方都市の映画館が、この池田には3スクリーンも残っているのだからがんばってもらいたいものですが・・・
今は「釣りバカ」以外に「幸せのレシピ」と「シッコ」を上映しているが、客が入りそうにないプログラムだなあ・・・ しかも「シッコ」、どういう観客層を狙っているのかな?


この通りには古い建築物も多くあり、今後ここは面白い場所になる可能性はありますね。元着物の「井筒屋」や銀行であったと思われる昭和初期の建物に並んで、一番手前は「長谷川」・・・昔からある画材店ですが、こんな旧家だったかなあ? その並びにはこの春オープンした「落語みゅーじあむ」もあります。池田市営の施設で資料の展示に豊富なDVD・CDを各個人が視聴出来るルームもあり、なかなか充実しています。(このみゅーじあむについてはまた書きますね)、そういえば池田は上方落語によく出てきますが、なかでも有名なのは「池田の猪買い」。大阪の男が池田まで猪肉を買いに来るという話でしたが、この通りの、そう横断歩道のところにある肉屋「あけぼの」では猪肉を売っています。中学生の頃、朝早く図書館に勉強に行こうと、この肉屋の前を通ったところ、イノシシの死骸が2頭積んでありました。あの時にはビックリしたなあ・・・
そして、その肉屋の角を左(北)に曲がると・・・かの有名な蔵元「呉春」があるのでした。


右側の大きな屋根が「呉春」です。正面の家は昔「桶屋」だったかな。