吉岡秀子著「セブン-イレブンおでん部会 ヒット商品開発の裏側」

おとついの夜から体調をくずしてしまいました。
風邪ではないのですが、38.5Cの高熱にうなされ、熱はひいたものの下痢に悩まされています。食あたりのようにも思うのですが、おかしげなものを食べた記憶も全くないんですなあ・・・
昨夜はコンビニでおにぎりを買って帰り、お湯でお粥にして食べようと思いながら、そのまま食べてしまいました。
さて、コンビニといえば、先日面白い本を読みましたよ。


セブン-イレブンおでん部会―ヒット商品開発の裏側 (朝日新書 34)

セブン-イレブンおでん部会―ヒット商品開発の裏側 (朝日新書 34)


表題にある「おでん」から「サンドイッチ」「おにぎり」「麺類」等の開発の舞台裏と、その情熱というか、熱意が伝わってきて思わずセブン・イレブンに駆け込みたくなる内容です。

ただ、自宅近くにはないんですよね。
何度か引越ししていますが、一度も一番近くのコンビニはセブン・イレブンではありませんでした。この本を読むと、なんだかそのことが非常に悲劇的なコトのような、とりかえしのつかないことであったような思いにさせられてしまいます。
まあ、引越しても近くにセブンイレブンがないことは・・・珍しいことではないのかもしれませんがね。と言うのがセブンイレブンは徹底的なドミナント出店戦略(一定地域に集中して店舗展開すること)をとっていて、11,000店を超えた今でさえ、まだ34都道府県のそれも集中エリアにしかないんですよ。例を言えば・・・冨山県にはありません。石川県にもありません。
集中した店舗群に新鮮な食材を配達する工場がむすびつき、そこで生産される食材は商品本部のマーチャンダイザー(MD)と各社のライバルの垣根を越えた担当者での共同商品開発(チーム・マーチャンダイジング)により生み出された逸品(?−少なくともそれを目指した一品)なのです。

この本の著者吉岡秀子さんはAERAに大手コンビニの商品開発関連の記事を多く執筆されていた方でその熱い思いがググッと伝わってきます。

おにぎりで言えば・・・ 三角ノリパリパリおにぎりから俵型やしっとりノリ型への進化や、シーチキンマヨネーズの開発!!
パンは・・・ サンドイッチ用の湿り気を帯びないパンの開発から、パン自体を生産するようになったという、目からウロコの逆転現象!! なかでもメロンパンには相当チカラを入れている模様なり。
調理めんは?・・・ ある役員が新幹線で食べた割り子そばから、例の「割り子そば」が誕生!! 2000年からはかつおだしの入った「ほぐしだし」入りで割り子体制から脱却!!
特に驚かされたのが、ゴールデンウィークに鈴木会長が近くのセブンイレブンで「冷やし中華」を買い求め食したところおいしくない。
「今すぐやめろ!」
と販売中止命令が商品本部長に出された!! 復活するのにおよそ2ヵ月、会長へのプレゼン回数11回に及び、ようやくOKが出たそうな。
他にも肝心の「おでん」の話や、ミルクたっぷりとろちんシュー」等のデザート部門・アイスクリーム部門や有名ラーメン屋のカップめんシリーズなどまだまだキリがないネタがあるのですが・・・
詳細はまた今度、というより是非書店でお買い求めいただきたい!!
そして読む前に、セブンイレブンの所在地を確認しておくこと・・・走り出すこと必至!!


どうもコンビニは日本人の「どらえもん」になろうとしているらしい。タケコプターは売ってないけどね。