と朝を過ごし、出掛けようかと思ったら雨が降り出したりして結局今日は終日家にいることになりました。
そこで、観たのがTBSチャンネルで3連続放映があった月曜サスペンス劇場「横山秀夫サスペンス・陰の季節シリーズ」です。

文庫にもなっている横山秀夫の「陰の季節」は刑事ではなく警備側の警務課二渡調査官が主人公の連作です。

陰の季節 (文春文庫)

陰の季節 (文春文庫)


警察物といえば刑事が主人公のものがほとんどですが、警備側の、それも警察人事を扱う主人公の連作は面白く、再読、再々読しているくらいです。
そのドラマ化なのですが、これがよく出来ているんですね♪
主人公の二渡(ふたわたり)調査官を上川隆也、同僚や仲間に清水宏次郎、麻木久仁子、いつも相談する引退し今は幼稚園園長の元部長に伊東四朗、上司のキャリア組の警備部長が高田純次・・・
今回の三本は・・・

陰の季節4 失踪

陰の季節5 事故

陰の季節6 刑事

「失踪」は町の収賄事件で逮捕拘留されていた犯人が血で免罪という字を書いて自殺未遂を起す。現場発見した刑務官がその後失踪、あと3日で退職というその失踪した刑務官を二渡が追う!!

「事故」は県議会で警察に対する爆弾発言をするという代議士があらわれる。秘書室が必死で内容を把握しようと奔走するがつかめない。警備部長より二渡も捜査を命じられる。その頃、強盗殺人事件の犯人をひき逃げした男が警察につながる人物であることが判明し・・・

「刑事」は場末のスナック殺人事件犯人が逃走中に警察官をひき殺した。その警官の警察葬までに犯人を検挙しようと現場は躍起になるが二渡には違う難問が降りかかる。大黒警備部長(高田純次)が東京でおこなわれる警察庁次長の子息の披露宴に出席する為、警察葬に頭から出席出来ない、なんとか焼香までに間に合うようにして欲しいと依頼されたのだった・・・時間は1時間の猶予しかない!! ヘリコプターの使用を検討するが・・・


いずれも見ごたえ十分でした。来週には「陰の季節7」も放映されるようですので、TBSチャンネルで是非どうぞ♪


「5事故」の代議士役で長門裕之が熱演!! また長門の代議士にせまる出世欲丸出しの秘書室の男を津田寛治が好演しています。以前の放送時に見て、この津田寛治の好演が忘れられなかったのですよ。それぐらいの好演!! 
3人の同期がいるのですが、二渡調査官の部下が先に昇進すると、「なぜ僕じゃないのですか!!」と二渡に食いかかってくる津田(の役)、仲間の関係にもヒビが入り出世欲にかられた狼になってしまいました。秘書室に抜擢されても二渡への恨みは消えず、絶対出世してやるという思いも重なり、代議士の爆弾発言を追ううちに、とうとう留守中に代議士のカバンに手を・・・
一転するラストは津田(の役)も清清しいのがまたいいんですねえ・・・。

また全話に出てくる怖い高田純次がスゴいね。十分警察キャリアに見えるし、たいしたもんです。そういえば、この間ようやく「HERO 劇場版」を観ましたが、代議士役のタモリこと森田一義が素晴らしかったですよ。彼を見るためだけでも「HERO」一見の価値あり♪ですな。

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