北京オリンピック開会式

最初からは見られなかったが、今回の北京オリンピックの開会式はまさに国威発揚を具現化したようで、ある意味ゾッとさせられる面もあったが、それ以上に息を呑むほどの美しさにボウ然とさせられた。
大群衆の描く歴史絵巻にデジタル映像がうまく溶け込んで演出も古くなく、聖火の最終走者である李寧(そう、あの李寧!!)がワイヤーで宙吊りになって聖火台へ向かうだけでなく、その背景で動く蛸唐草紋に似た赤いデジタル映像の前で、李寧は大股で空を走っているのだ。その赤い蛸唐草は絵巻物の一部であり、まるで李寧が絵巻物の登場人物のように見える。まるで、わが国の国宝信貴山縁起絵巻での護法童子のようではないか!!
そして、その李寧が現れた聖火台に直接点火するのかと思えば、随分と離れた筒状の部分に聖火をかざすのだ。すると、どうだ!! そこから紅蓮の炎がまるで龍の如く聖火台に駆け上り一気に聖火台に炎柱があがったのだ!!
私はあの恥ずかしい長野オリンピックの開会式閉会式を思い出し、日本破れたり!!の感を強くもった。同じように伝統と現在を調和させてもこれだけの違いがあるのか!! そこにかけられた予算のケタが違うものの、いやそうではなく発想の段階で負けていると思えてならないのだ。
国内に多くの矛盾をかかえながらも、よくやるよ全く・・・

そこで、ハタと気がついたことがある。
アジアのオリンピック(冬季は除いて)はまさに20年毎なんだね。
1964年東京 1988年ソウル 2008年北京
となると・・・次は2024年あたりかね。