のぼうの城

松本のチャーリーから借りていたこの本を読了致しました。

のぼうの城

のぼうの城

埼玉の行田市にあった忍城(おしじょう)を舞台にした戦国絵巻!!
豊臣秀吉が天下統一の最後の一歩と小田原城を囲んだ。関東の至る所で合戦が行われている中、北条側についている忍城にも2万の大軍が押し寄せてきた。率いるは石田治部少輔三成その人!! 忍城に籠もるはわずか5百騎に百姓勢のみ。 和議か、合戦か・・・はたしていかに!!!

プロローグが忍城から遠く離れ、秀吉も天下への野望に目覚める直前の、「備中高松城水攻め」から始まるのもいいですね。それでいて後半にも繋がっていくあたりがニクいですなあ。
ただ歴女の中で人気最高の武将石田三成が相変わらず「将器」の小さい武将として描かれているのは気になりました。そろそろ反徳川史観の三成小説を読んでみたいものです。
2007年12月の初版発行で、借りたのは08年6月の第8刷。腰帯には「ついに10万部突破!」とあるベストセラー小説です。
チャーリーからは「映画化が決定しているのでキャストをイメージしながら読むと、とても楽しいです。」と添え書きがありましたが、あえて映画のキャストは調べず、想像もせずにに読みました。(ただ「天地人」で小栗旬が三成を演じているのでダブりましたがね)また、腰帯には「のぼう」とは何かということが明かされているのですが、それに目を通さずに読み出したのも正解でした。頭も凝らない軍旗物なんで知識を入れずに読んでみるのが一番ではないでしょうか。

映画化してジョン・ウーみたいなノリの監督に依頼すると小振りの「レッド・クリフ」になってしまいますよ…観たくない!!
映画化よりも著作権がむずかしいのかも知れませんが、講談で修羅場読みとして聴いてみたい話ですね。


そうそう、行田のさきたま古墳群の最大円墳丸墓山古墳がこの時の三成の本陣であり、その昔の上杉謙信忍城攻めの際にも謙信本陣であったことも興味深い話でした♪