大阪府立上方演芸資料館編纂「上方演芸大全」

この本は落語好き・演芸好きの方にはお薦めですよ。

上方演芸大全

上方演芸大全

大阪府立上方演芸資料館が編纂したものです。いわゆるワッハ上方ですね。
もちろん落語だけではなく、漫才・喜劇・浪曲・講談・諸芸という舞台上のスポットライトがあたる部分から、裏方といっていい作家・劇場・寄席までを幅広く扱っています。まさに上方演芸の総覧です。
繁昌亭オープン以来、落語ブームと言われて久しいものの、花花寄席やざこば師の動楽亭などは入りも悪いようで完全に根付いたものではないようです。(さらに落語ブームも衰退しつつあるようですしね)また、大阪イコールで語られてきた漫才もこのところ元気がないですね。NGKや京橋花月に頻繁に行っている訳ではないのですが一発芸的ギャグばかりを求めるメディアが漫才を衰退に追い込んでいるようにも思われます。
浪曲や講談は少人数でがんばっておられるようですが、昔の勢いを取り戻すのは相当むずかしいのでしょうね。
上方演芸全体の本当の危機はこれからやってくるのかもしれません。

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