- 作者: 赤染晶子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/07
- メディア: ハードカバー
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第143回芥川賞を受賞した小説です。薄い本で、且つ関西弁がチラリと見えましたので読んでみました。
京都の外国語大学ドイツ語学科を舞台にしています。いつもアンゲリカ人形を抱いているバッハマン教授の元、「アンネの日記」の暗唱に挑む乙女達の心のゆらめきを描いています。この物語と「アンネの日記」が入れ子状態になり、部分部分で重なりながら独自の世界を創りあげています。
なんて感じですかな。
大学の描写では風景描写はほとんどなく、家の記述での「京の町屋の暗さ」が居心地に良さを感じさせて心に残りました。
確かに芥川賞が対象とする純文学的ではありますな。