コロナの日々 6/27~6/28 白酒・吉坊二人会&浪曲映画祭「続雷電」

6月27日(土) 遅くまで読書していたので眠たい。月末の土曜日は句会があり、いつもならば午前中考えあぐねる句作なんだが事前に提出してプリントして配られることになり、今回は昨日のうちに提出したんで気楽。14時から久々みんなで顔を見あっての「ちんとん句会」、私は季題の大嫌いななめくじで大苦戦した。悩んだ挙句に、

人大で我が物顔のなめくじら

なんて句を出したら人大が人工大理石とわかってもらえず、「人民大会堂の略ですか?」なんて言われてギャフンとなる。まあいい句とはいえないな。あと2句は以下の通り。

押入れの柄懐かしい夏布団

過ちを認めぬままに雨安居

押入れの一句はまあまあいいんじゃないでしょうか。雨安居の句は今回のお題感じ「過」を使っての1句だったが、大事な季語「雨安居」の安居を間違えて「安吾」と提出していてこれまたギャフン。私が特選に選んだのは、

過去ログをたどりて悋気梅雨燃ゆる

悋気で梅雨が燃えるという発想がすごいじゃないですか。今回一番得票の集まったのはコロナ禍で参加され出して実際に皆さんとお会いするのは初めての散樽さんの

マネキンの瞳の碧や夏に入る

でありました。出来過ぎ感があり私もとったけれど特選とはしなかった。

一旦帰宅してから夜再び神泉で降りて渋谷ユーロスペース浪曲映画祭へ。今日は二代目天中軒雲月(後の伊丹秀子)の軍国物映画「母なき家の母」「祖国の花嫁」2本立て。フィルムの状態悪く2本共にDVDでの上映であったが内容が過激なだけに大変興味深かった。特に後者は女先生が国と三々九度あげて結婚し、従軍看護婦として生徒たちに見送られながら出兵?するものでたまげた!

終演後、1階のパブみたいなところで博多から上京のK記者とO姉とビール軽く1杯。なんと財布忘れてO姉におごっていただく。

 

6月28日(日)昨夜は睡眠導入剤飲まずに2時をまわってから寝落ちし、起きたのは9時をまわっていた。午前中はのんびり過ごし、昨日西荻紀伊國屋で買ってきたカレーパンを食べ木次コーヒー牛乳を飲む。12時過ぎに西荻窪へ出て、音羽館・忘日舎とまわり、座・高円寺へ。3月以来となる落語会だ。

松麻呂 井伊直人

吉坊 馬の田楽

白酒 お化け長屋

中入り

白酒 粗忽長屋

吉坊 口入屋

開幕から負け続けるタイガースをマクラにじっくり入った馬の田楽は上方落語を久々に聴く体に沁みてくるいい出来で、爆笑のマクラからエネルギーのまま50分突っ走ったお化け長屋も素晴らしかった。中入り後は前半やり過ぎたんでややスピーディに進んでしまった感は否めないが、コロナ禍一旦口あけの落語会としては願ったり叶ったりの最高の会ではなかったか。

その後、渋谷に移動し本日も最後のプログラムだけの浪曲映画祭。時間があるので喫茶店でしばし読書。「三国連太郎、彷徨う魂へ」。前の回が真山隼人君の実演と中川信夫監督「雷電」で、私が見るのは「続雷電」なんだけど、K記者はチケットもってるのに浪曲仲間と共に見るより飲みを選ぶというし、みんなも「雷電」をボロクソいうではないか。そう言いながら「(続編が)どうなるか気になるから教えてくれ」と調子のいいこと言われる皆さんと、そこで別れて私は映画館へと入っていった。入口で真山隼人さん、沢村さくらさんにお会いした。さて、映画だ。

中川信夫監督「雷電」 昭和34年芸術祭参加 主演:宇津井健

筋や役者は新東宝だけにいささか物足りないが、中村信夫のカメラワークや奥行きのある構図、2度程あった極端なローアングルなど楽しめた。終わってから東急向かいのイタリアンでの打ち上げに参加、これも久しぶりで嬉しかった。この土日はコロナ前に戻った感じだ。さて自粛自粛。