- 作者: 玄侑宗久
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/01/10
- メディア: 文庫
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (10件) を見る
今年はよく本を読んでいます。玄侑宗久対談集「多生の縁」を読了しました。
玄侑宗久は臨済宗僧侶にして芥川賞作家という異色の作家です。受賞作の「中陰の花」も面白く贔屓にしている作家のひとりです。「中陰の花」は禅宗寺院の住職と「おがみやさん」のおばあさんの交流という仏教界に波紋を広げたもの・・・。
この対談集は「袖すりあうも多生の縁」の「多生の縁」からきています。
京極夏彦や、立松和平、五木寛之といった作家や、学者(山折哲雄・梅原猛)、宗教家、医者等といった9名の方との対談は、「臨死体験」「ガン告知とホスピス」「オウム真理教」「9.11」と多岐に渡り、いろいろと考えさせられました。
坪井元日本医師会会長は医学は理系というより文系に近くあるべきという話や、余命の告知も統計学でしかないと言い切られるのにも驚きました。
一番驚いたのは山折哲雄さんとの対談で、今お墓を作らず公園墓地等で自分と同じ苗字の墓を探して、そのお墓に遺骨を勝手にいれる人々がいるという話!!! まるでカッコウやホトトギスがモズなどの巣にタマゴを産み育てさす「托卵(たくらん)」するように・・・
みなさん信じられますか?