家でじっとしていても汗がほとばしる真夏の日曜日となりました。
じっと、家にこもっていましたが、夕方になってから出撃!!
本日は徒歩で五日市街道に出て、以前の西荻在住時代にも散策した「松庵稲荷」へと出掛けました。

杉並には畑も結構残っています。

炎天下にサトイモの葉は涼しそうです。
井の頭道を渡り、五日市街道を少し吉祥寺方面に行くと、こんもりとした松庵稲荷の森が見えてきます。

「稲荷」というからは「稲荷神社」に違いなく、狛犬ではなく、こんなかわいい狐がお社を守っていました。

ただ、稲荷神社っぽくないというか「必死」な現世利益を求める空気がないな、と思っていたら鳥居横にあった杉並区教育委員会の説明看板でその理由がわかりました。
この神社はもともとは円光寺の境内にあった「受持命」を祀っていた神社だったんですね。明治初期の廃仏毀釈で円光寺は廃寺となり、昭和になってから高井戸村の稲荷を合祀したんだそうです。
(「受持命」という学校の担任のような名前の神様も複雑な心境でしょうなあ・・・)

相当な樹齢と思われる木々に覆われていますが、これらの樹は円光寺の境内にあったものだったのでしょうね。

教育委員会の看板の近くに庚申さんがありました。

説明板によると元禄時代17世紀末のものだそうです。その頃にこのあたりの松庵新田が開墾され村が出来たようですね。
さて、この庚申像ですが、アップしてみると足元に「見ザル言ワザル聞カザル」がいますね。松本平の方々でお目にかかった青色金剛像そのものです。(ただし、両側にニワトリが描かれていないようですがね)


下の写真は6月末まで住んでいたマンションの前にあった庚申像です。こちらはややさがって享保の頃のものですが、やはり関東から松本平まで同様の信仰対象として青色金剛の石仏が祀られているというのが興味深いものです。


近畿地方では寡聞にしてまだこのような石仏を見たことや聴いたことがありません。
以前もこの松庵稲荷に来ていたのに気付かなかった庚申像も松本で暮らしたことにより、興味深く見ることができました。

この日は、西荻駅前に出ようかとも思っていましたが、気が変わって大きく迂回する形ながら井の頭公園まで歩きました♪




※以前、庚申像を説明した小野宿のブログも見てください。

http://d.hatena.ne.jp/sampodow/20070401