官邸崩壊 安倍政権迷走の一年

官邸崩壊 安倍政権迷走の一年

あずさの往復で一冊読了しました。
上杉隆の「官邸崩壊」。安倍内閣の内部、特に彼が重用した秘書や補佐官の無能さは噂には聞いていたものの、ここまでひどいものだったのか、と驚かされました。
第4章「自縄自縛」に出てくる一節・・・

安倍内閣の不人気は歴然としている。側近たちには説明がつかない。それもそのはず、彼らこそがその原因なのである。われわれは一体いつまで低空飛行を余儀なくされるのだろう。拱手傍観しているように思われるのはなぜか。官邸に批判的な記事を読む度に、チーム安倍の面々は暗澹たる気持ちに襲われるのであった。』

本来、裏方として調整折衝にあたらなければならない者達が表に出て嬉々としていては物事はまわっていかない。(記者の便宜を図らねばならないものが首脳会談に臨席して満面の笑みを浮かべていては混乱を助長するばかりだ。)また、彼らがお互いを中傷しあっていては何も生まれやしない。何か決まればスグに自分のブログに詳細な発表を載せてしまう補佐官もいるし・・・(記者達は今首相が発言したばかりの内容をブログに見つけてゲンナリしてしまう)・・・彼らは一体なんなのでしょうかねえ。

その彼等とは・・・

首席秘書官井上義行
広報担当補佐官:世耕弘成
教育再生担当補佐官:山谷えり子
国家安全保障担当補佐官:小池百合子
(他に補佐官2名)
そして、
内閣官房長官塩崎恭久



もっとも、小泉純一郎が旧態依然とした自民党をぶっ壊さなければ、こういう幼き者共が跋扈することはなく、長老達が岸信介の孫であり安倍晋太郎の息子であるアベシンゾウを大事に守っていったのではないでしょうか?
ところで、フクダヤスオ氏はこのアベ政権を悪しき見本としてよりよき道を進んでいくことが出来るのでしょうか・・・彼の性格も問題多そうですがね(笑)


この本自身は参院選惨敗後、安倍首相退陣前に出版されています。
ただ、腰巻には「安倍政権、退陣までの全真相」と銘打たれ、苦渋にゆがむ安倍の顔がUPになっています。


「美しい日本」を掲げ、「戦後レジームからの脱却」を目指し、カメラ目線で国民に訴えた、という事々で記憶に残る首相になるのではないでしょうか。