昨夜、帰阪しまして色々と用事を片付けてから、池田市民文化会館へ駆けつけました。文化勲章を受勲された米朝師匠もお出になるという枝雀師の生誕70周年を祝う落語会です。
■桂 紅雀 七度狐
■桂 雀々 ん廻し
■桂 雀松 片 棒
■桂 南光 義 眼
■中入り
■桂 枝雀 ビデオ落語「道具屋」
■お誕生会
■米朝・南光・雀松・雀々・紅雀
■ビデオ「枝雀邸上棟式挨拶風景」(南光師撮影)
■ビデオ「小米(こよね)時代新作落語『新世紀』」
なんともテンポのよい、高校野球のような感じで次から次に高座に出てこられる小気味よい進行でした。
紅雀さんは端折りに端折った「七度狐」・・・小石を投げて狐にあたるところからスタートしまして、突然出来た大川へ砂を放り込む喜六もなく、ベチョタレ雑炊もなく、尼寺後半をヤマ場と心得たまとめ方、オチは大根抜き。賑やかでよかったです。こういう編集も腕の見せ所ですね。
ついでは雀々さん。いつものとおり元気いっぱいで鉄板ネタの内弟子時代の各師匠方からの電話の話。これは何度聴いても爆笑出来ます。そこからキューリン・ナスビン・パンプキンの「ん廻し」を力いっぱいの全力投球!!
雀松師で少し色が変わる感じですね。
よくやられていると聞く「片棒」でした。
雀松師のニンによう合った噺です。(ただ東京の柳亭市馬師の「お祭りマンボ」入りの賑やかな「片棒」とくらべると、いささか「陰」ではありますが・・・)
続いて南光師は「義眼」
マクラで、とある事情から緊張が走りましたがなんのその!!ご自身が声が出なくなって検査・手術するマクラは「義眼」へとつながる栄光の架け橋!! もう2・3度とお聴きしてますが、面白いですなあ…。
爆笑の中、中入りへ。
中入り後はビデオで偲ぶ枝雀師匠。ネタは「道具屋」。
これがスゴかった!! ここまでやるか!?と場内爆笑の渦!! 芝居用の短刀を抜こうとする客に、ガマンしつ握って離さんようにこらえる新参者の道具屋、勢い余って道具屋が引っ張られて飛ぶ!! 腹筋だけで支えるような格好になること3度!! これには頭が下がりました。枝雀落語は映像で、DVDで観ないかんなあ…と痛感した次第です。いやはや衝撃を受けましたわ。今さら朝日放送の枝雀寄席の映像に完膚なきまでに打ちのめされるとは!! 南無三!!
大米朝の後に続く革命児枝雀の早逝のなんと惜しまれることか…!! 久々に落語を聴いて衝撃を受けた次第です。
その後はお誕生会です。つい先程、文化勲章を授与された米朝師匠をお迎えしての座談会。
まずは米朝師匠のお祝い。おまけに昨日がお誕生日ということで更にお祝い♪ 拍手拍手ですわ。
米朝師匠はとぼけた感じで、最初は大丈夫かなあ・・・とかなり心配したんですが、昔の記憶は結構ハッキリされているようで一安心しました。
ここで、南光師が撮影していた枝雀邸上棟式の映像とABCの小米時代の秘蔵映像が紹介されました。これが興味深かったんですよ!! 枝雀師がネクタイ姿で立ってご挨拶されているのですが、その上棟式での挨拶でも落語感を語られているのですよ。横で奥様が笑っておられたのが印象的でした。