神楽坂の伊勢藤から江戸川橋の卓へとハシゴした夜

今日は3日ぶりの晴れ、特に朝方は快晴でした。

昨夜は友人のIさんと飲む約束をしていて神楽坂下で待ち合わせ、まずは石畳の路地を入った「伊勢藤」の縄のれんをくぐる。雨振りの晩であったためかお客は少なく、カウンタに座ることが出来た。

低いコの字型のカウンタの真ん中に炉が切ってあってそこにお燗用の銅壷が埋めてある。その後ろにはどんと白鷹の樽が鎮座している風景はしんと静まり返っていて、炉を守る主人が目を光らせている独特の雰囲気である。

若山牧水の歌を思い出した。

白玉の歯のしみとおる秋の夜は酒はしずかに飲むべかりけり

熱燗を1合ずつ頼み、黙っていても出てくる3品の突き出しと白味噌汁をいただき、Iさんと小声で話をした。

こういう場が好きな御仁もおられようし、たまにここに座るのも面白いとは思うものの初陣はそうそうにおいとました。そうだな、もう一度Iさんに連れてきていただこう。

店を出て神楽坂をのぼり赤城神社の横から北へくだっていき、江戸川橋は関口の「卓」という居酒屋に入った。ここもコの字カウンタだけれど真ん中がテーブルになっていて何故だかそこが物置になっており、その上の壁に大きなテレビがあって、カウンタの方々は飲みながらテレビを見ている、主人はと云えば1人で切り盛りしているのでやや右往左往されていてタイミングを図らねば注文出来ないという伊勢藤とは全く対極にあるようなざっかけない雰囲気に気持ちは和んだ。

刺身盛り合わせ(写真)に鯛の子(だったと思う)なんかを美味しくいただき伊勢藤の精進落しとした訳である。

この店にもまた行ってみたい。

そこからは高円寺ちんとんしゃんへ流れた夜であった。

 

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