テレワーク騒動記

3月26日(木) 8時前に出社してまもなくT役員から声を掛けられて「散歩堂さん、テレワークやってもらえませんか?」と話してきた。今いるおよそ50人のオフィスでは若い女性1人しかまだテレワークを実施していない。「各部署で少しずつやってもらい出そうと思って」という。私の部署ではこのオフィスには私しかいない。「高齢だし・・・」とイヤなこともヌケヌケという。T役員も昔一時期私の部下だったこともあり気心は知れているから、「何いうねん」と突っ返したが。昨日の都知事の記者会見のインパクトが大きかったことがわかる。私は某メーカーの子会社で働いていて、オフィスもそのビルの一室にある。メーカー自体は早くから派遣社員に至るまで全社員テレワークの用意をするよう通達があったが、我が社は本社機能の一部が名古屋にあることもありノホホンとしたものだった。「うちの上(部長)に言ってくれるの?」「いや、このまま。そちらから言ってください」なんて会話で仕事に戻った。

午後になって、4月の異動でメーカーに帰る同僚から「メーカーは新宿もここも明日から出社禁止らしい」との情報が入り、サイトにもその旨の通達がアップされてから騒然となる。

私はといえばこうなる事はわかりきっていたので早くからノートパソコン持ち出し申請(テレワーク申請)も済ませ、出張のためにWi-Fiも貸与されていたので、いつでもテレワークに入れる体制は整っている。ただしサーバーにアクセス出来るリモートがない為、時には名古屋の同僚に頼らなければならないのだが。(部署の人間は私以外は名古屋にいるのだ。)

誰がテレワーク可能だとか不可能だとか大枠見えてきたんで、17時半には退社した。地元駅近のスーパーで巣籠りに備えて買い出しに寄ると、肉・魚・米がほとんどなかった。野菜はあるもののキャベツが見当たらない。重い買い物を下げての帰り道の18時3分、同僚からこんなショートメールが入った。

「T役員から連絡ありましてテレワーク対象から散歩堂さんは外れましたとのことでした。」

なんだなんだ、ショートメール返しても連絡なく、T役員にTELしても出ず、会社に電話したらTさんは帰った後で、誰もどういうことか知っている人はおらず帰宅、今日出張だったうちの部長には話を入れて大騒ぎの「事の次第」は連絡し、途方に暮れてその日はおわったのだった。

 
3月27日(金)時差出勤で8時出社する。S室長も出てこられて「Wi-Fi端末をデリバリ業務の他部署優先にすることになったんだけれど、散歩堂さんは自宅にWi-Fiありますか?」と質問された。昨夜のTさんの「テレワークの対象から外れた」という意味はWi-Fi端末は他の人に回すという意味だったんだ!と理解した。

しかし自宅にWi-Fiはない。「私は移動が多いので家にWi-Fiはなくてiphoneテザリングでやってるんですよ」と回答した。「そうですか・・・ではWi-Fi端末は渡す方向かな」となったがその後二転三転し、私はデザリングでのテレワークと決定してしまった。一旦はドコモの店舗に行き、契約内容の確認と何か対応出来ないか相談しようと思ったが、iphoneで契約が60Gで3月も22Gくらいしか使ってないことがわかり、更に使い終わっても1Mbpsは使えることがわかり安心した。ただシステムの人間が「容量がなくなりそうになったら事前に連絡ください」なんて言うので「どうするの?」と訊けば「あいてるWi-Fi端末ないか探します」と言う。「こんな時期に空いてる端末なんてないんじゃないの?」と問い詰めれば、「その場合は自部門で買ってくれ」と言ってきたんで呆れて会話をやめてしまった。オフィスは4月からの新体制に向けてラテラルの配置転換最中の引っ越しに等しい状態だったからてんやわんや感がハンパない。上の方の人間は社長室に集合してどうするかの打合せを続けている。時々出たり入ったりと忙しい。まさに泥縄だな。夕方になり、もともと松本を本拠地としていた(家のある)、技術・設計系の同僚がデスクトップを車に積んで「もう「帰ってきません」と冗談を言いながら出ていった。
さて結局、月次処理、決算処理のある管理系はほとんど出社のようだ。こんな中でも送別会だと何人かは飲み会に出ていく。決死隊だね。
そんな騒然とした中でなかなか決まるものも決まらず、バタバタしながら18時半過ぎまで会社にいた。