そこから、パーキング方向に引き返し、繁華街の中にあるベンガルというカレー屋に入りました。この店は池波正太郎が贔屓にしていた店です。
ここではチキンカレーをいただきました。(たしか1,350円)
カレーは濃厚でコールスローのサラダやみそ汁もおいしかったです。食後にミルクティーのサービスがありましたよ♪
旧北国街道を横切り、上田城を目指します。城跡公園より随分手前に大手門公園があり、真田時代のお城は随分広かったことがうかがえます。その公園の横には日本キリスト教団上田新参町教会の建物がありました。(そういえば、上田の町には教会が多い印象がありますね。)
写真右手前が大手門公園、その向こうのトンガリ屋根が教会です。いい雰囲気ですよね。
私は城跡公園手前の石井鶴三美術館に入りました。前回の上田訪問時、残念ながら閉館時間を過ぎており、入館出来なかったのです。
看板が画家中川一政の書を篆刻したもので、なかなか風格がありますぞ。
石井鶴三は画家であり彫刻家であった人ですが今では忘れられた存在ですね。この美術館は元図書館の建物だったとのことですが、内部もシンミリと落ち着いていて好感が持てました。
石井鶴三は「大菩薩峠」等の新聞の挿絵でも知られており、私は以前に志賀直哉の「暗夜行路」の挿絵を見たことがあり、この石井鶴三は気になる作家のひとりでありました。
(帰宅して書架から探し出した挿絵です。「暗夜行路」のラスト近く、大山登山で衰弱した時任健作を妻直子が見舞うシーンです。)
城跡公園には入らず、城の北側の2月14日の「志賀直哉・豊年虫」で紹介した「うきよ橋」に向かいました。(なんだか志賀直哉文学紀行ぽくなってきましたね)
この「うきよ橋」の向こうに昔遊郭があったのです。直哉は上田駅から俥に乗って遊郭見物に出掛けたわけです。(ちなみに、俥とは人力車のことです。最近では使わない漢字ですね。)
上田市街から「うきよ橋」を渡って振り返った写真です。この向こうに国道18号線が走っており、その先の昔遊郭があったと思われるあたりを散策しましたが、その面影は全くありませんでした。
志賀直哉「豊年虫」に関する記述は以下をご参照ください。↓
http://d.hatena.ne.jp/sampodow/20070214
ここから矢出沢川沿いに西へ進み、城の西側の坂下へ向かいます。上田城を反時計回りに大きく迂回するような格好ですね。「うきよ橋」を渡る手前に国道と平行するように旧北国街道が通っており、そこにも中々の家並みや小林一茶が滞在したという向源寺というお寺があります。
(上が向源寺山門―松が素晴らしいですね。 その次は同寺の鐘楼? 鐘がありませんが・・・ 下2枚は旧北国街道の家並みです。3枚目は巨大な廃屋です)
この先の河原が山田洋次監督「たそがれ清兵衛」ののロケ現場だそうですよ。
般若寺裏の決闘シーンがこの河原で撮影されたとのことです。