阪急石橋商店街は戦後のヤミ市がそのまま商店街として残ったものです。こういう商店街は結構多いようですが、その中に一軒のてんぷら屋があります。
写真の中央に白い魚のスリ身があるでしょ。それを右側のガラス向こうにある油の釜で揚げていくんですな。
大鶴蒲鉾店!! 出来て30年ぐらいが経つかなあ・・・。その頃、黒々していたオッチャンの頭は今やまっ白です。ここのてんぷら、東京に持っていけば「薩摩揚げ」と言われそうですが、いやいや、これも大阪名物の「てんぷら」です。昔は商店街毎にこんなお店があったものです。私はこの店の「キクラゲ入り」が大好物です。
この日は生憎と「キクラゲ」は売り切れで生姜入りと平天を買って帰りました。どうですオイシそうでしょ? 小腹が空いた時にちょっとつまむのにも最高です!!
醤油? そんなのかけないかけない!! このままで素手でつまんで口に押し込んだら、もう唾液の洪水でっせ。
徳川家康は堺の商人茶屋四郎次郎の持ってきた鯛の天婦羅を食べ過ぎて死んだ、という説があります。誰でもあの鯛を尾頭付きでど〜んと揚げた天婦羅を思い浮かべて、さすが家康!! 食べるものが贅沢ですなあ・・・と思い勝ちですが、さにあらず!!
家康が食べ過ぎて寿命を縮めたテンプラとはこの「てんぷら」のことなんですよ。それでも鯛の「てんぷら」とはやはり贅沢やなあ・・・