お笑い まん我道場 IN浅草公会堂

またまた上方落語を出掛けに江戸の本場浅草に出掛けてきました。
桂まん我さんの独演会「まん我道場」です。公会堂のどこから行くのか少し迷いましたが、公会堂4階のそこは
障子越しに燦々と陽が当たる気持ちの良い座敷でした。



お笑いまん我道場 第11回 東京編



立川 松幸  狸の鯉


桂 まん我  煮売屋


桂 まん我  おごろもち盗人


中入り


桂 まん我  井戸の茶碗





松幸さんは談幸師のお弟子さんです。「狸の鯉」という狸が恩返しに鯉に化けるという噺です。
これから、「間」やテンポなんかを刈り込んでいかれるんでしょうね。また聴かせていただきます。

御あとはまん我さん中入り挟んでの三連打。
大阪空港より出雲空港への小型プロペラ機での移動の話をマクラにして、東の旅の一節は「煮売屋」へ。
気持ちよい調子で昼間に明るいところで聴く落語もええもんやなあ・・・と堪能しました。

続いては「真昼間に夜中の噺をするのも一興でしょう」と「おごろもち盗人(ぬすっと)」!!
「おごろもち」とは関西で「もぐら」のことです。家の戸の下に穴を掘って、内側の鍵をはずして忍び込む泥棒のことを「おごろもち盗人」といったんですね。もっちゃりしていて「おごろもち」というのは面白い言葉ですなあ・・・。
節季の支払いの勘定で夜遅うまで、ソロバンをはじいていると、おごろもち盗人の手がにゅうっと入ってきたので商人はビックリ!! しかしそこは商売人です。捕まえて警察から褒美もろたろっ!!とその手を縛ってしまいます。今度は盗人がビックリ!!という噺ですわ。
日差しを浴びてこんな噺を聴くことはもうないでしょうねえ。満足、満足。

中入り後は江戸落語の「井戸の茶碗」 結構多くの落語家がやる噺で、ここぞという時に一球入魂でこの噺をやる噺家もいますが、実は余り好きな噺じゃない。(一度あることは二度ある、という話なんでねえ)
江戸の、それも浅草で、この噺を大坂に移してやるという度胸はなかなか立派なもんではありますが・・・
大坂の堂島等の蔵屋敷で働く侍の味をもっと色濃く出してもらえたら違った味が出てより面白く感じられるような気がしました。(なんてえらそうな言いながら、私には蔵屋敷の侍の味がどんな味やらわかりませんが・・・)

色々書かせてもらいましたがいい落語会でしたな。これからも「まん我道場」通わせていただきます。