春風亭一之輔欧州公演壮行会


春風亭一之輔欧州公演壮行会@座・高円寺


ご挨拶 一之輔・こはる
こはる 馬のす
一之輔 千早振る
中入り
質疑応答 一之輔・こはる・クララ
一之輔 宿屋の仇討
三本締めと記念撮影 撮影:キッチン・ミノル


元気で小気味好いこはるちゃんとクールな一之輔さんのコンビ悪くない。
「馬のす」で本当に枝豆の食い方が上手く、と云うか旨そうに食うので感心し、枝豆を食べたくなった。豆を口に入れてから塩気のある殻を吸うのがよい。実は飲み会で枝豆注文しても余り食べないんだけどね。

一之輔さんの「千早振る」は余りにもぐだぐだで、面白かったものの今日は投げているのか?と思ってしまった。時々こういう時があるな。嫌いじゃないけどこのネタにその手法は合ってないような気がする。気がするのであって、これは主観ね。
続いて質疑応答。ここには彼女なくては欧州公演はあり得ないクララさんも登場。彼女の冷めた受け答えが笑いを誘う。そういえば開演前の携帯電話を切りなさいってアナウンスを彼女がやっていて、その最中に携帯が鳴り出し彼女が英語で電話に出るという演出が面白かった。(ご挨拶の時にそれを再演したおばさんがいたが…。)
今回の訪問国はベルギー・ポーランドフィンランドとかなり渋い。一之輔さんはこの欧州公演に家族を連れて行くという。大変だろうが子供達にとってはとても刺激になることだろう。それにむこうでは「笠碁」をされるらしい。各国での反応が楽しみだな。

最後は力の入った「宿屋の仇討」 それ程独自のくすぐりが入ってないけど大いに受ける。これは楽しい噺だもんね。贅六としては上方噺だし、その違いがどうしても気になる。
上方噺では、侍が宿を決めた際、伊八に最初銀1朱渡してから静かな部屋に通せと昨日煩かった話をする。その後、伊八〜!と呼ぶ度に「あのおり銀1朱渡したな」と言うもんだから、伊八は「銀1朱もらわなよかった」なんて愚痴るんだけど…渡さなかったね。そこが面白いのにな。
まあ、そうした違いに引っかかるんだけど、そりゃしゃあないね。
それと上方噺では前夜の宿が岡部美濃守の御城下岸和田で当夜は大阪日本橋宿屋町、こちらでは前夜大久保加賀守御城下小田原宿で当夜の宿屋は神奈川宿だった。いま東海道歩いているので気になる設定だ。調べたら距離は56キロもある。このお侍、なかなか健脚の持ち主でござるな。


終演後、手拭い購入者へのサイン会があり、少し眺めてから港のヨーコ渚のユーコの両名さん達とちんとんしゃんで楽しく日本酒をいただきました。




終演後、手拭い購入者にサインする一之輔さんとこはるちゃん
その姿を撮影するキッチン・ミノルさん


※ 贅六 ・・・ 江戸っ子が上方者を罵しる際に用いた蔑称。才六とも。