大銀座落語祭2008 4日目

いやあ・・・大銀座落語祭2008も今日が最終日です。
好きな落語でも、こうも続けて見ると・・・いやいや、がんばって銀座にまいりましょう♪
今日は遅番で、14時半の会からなんで、少し楽ですね。(もっとも、12時からのがどこもとれなかっただけなんですが・・・)


銀座の町にはこの旗がいたるところで風に揺れています。
さあ、今日は同じビルで働くハチローさんと新橋駅で待ち合わせて出掛けました♪


博品堂劇場

第1部  時代劇コント カンカラ


第2部  時代劇トーク 高橋英樹林家木久扇


第3部  侍らくご



まずは・・・

第1部  時代劇コント カンカラ


浅草軽演劇のノリで結構笑えました。遅れてきた客をいじることいじること、こういう「お笑い」はテレビで観ていてもそんなに笑えないもんですがね・・・
「ベタ」の強さ、「ナマ」の強さを思い知った一幕でした。(一応、新選組と忍者の二幕かな?)



第2部  時代劇トーク 高橋英樹林家木久扇

この第2部は幕を引かずに、一旦照明をやや暗くしただけで始まりました。
中央にパイプ椅子をふたつ並べて、そこに林家木久扇師と高橋英樹さんが出てきて座るというシンプルな演出・・・
内容を掻い摘んで記すと・・・「篤姫」での島津斉彬役のこと、以前の「翔ぶがごとく」で島津久光も演じたので島津は任せろ!!とか・・・ 桃太郎侍の着物は主題歌を歌っていた三波春夫の衣装から思いつき、例の「ひと〜つ!!」ってのは高倉健の「死んで貰います」からいただいたなんて裏話がタップリでした。
そして・・・


第3部  侍らくご

立 川 ぜん馬  柳田格之進


立 川 談四楼  井戸の茶碗


た、立川流だっ!! 真言をつけちゃダメだよ。(笑)
現状ではぜん馬師が談志師匠の5番弟子、談四楼師が4番弟子ですな・・・
「柳田格之進」 囲碁好きの侍が商家であるじと碁を打っている間に50両がなくなって・・・という噺、これはもう、志ん朝師匠のCDを何度も聴いているのでついつい比べてしまうんだなあ・・・
談四楼師の「井戸の茶碗」も元々設定に無理がある話でなかなかノれない噺だけに、やはりしんどかったです。ただ、この談四楼師の口調、リアクションで出てくる「な、なん(と)」というあたりが上方の名人初代桂春団治に似ていて驚かされました。ご本人の認識や如何?



さあ、残すはJUJIYAホールの『NHK「ちりとてちん」出演者によるらくご会』のみです!!この会のみYAHOOオークションでの購入です。力が入っています。まあ、メインイベントではありますな・・・
山野楽器で落語のCDを物色してからゆっくりとJYUJIYAホールへ出掛けました♪



会場はこの証券会社ビルの9階でした。和光や松坂屋三越松屋のある銀座のメインストリート「銀座通り」にあります。ちょうど、松屋のまん前ですね。

さあ、ここが入口です!!
9階のホールに入ってみますと、19日の「はやかぶの会」の時の教文館ウェンライトホール以上に狭いところでした!!  9列×18席!!



NHK「ちりとてちん」出演者による落語会


フリートーク   桂吉弥×桂よね吉×松尾貴史   



瀧 川 鯉 斗   動 物 園



 桂  よね吉   遊 山 船  (ゆざんぶね)



松 尾 貴 史   青   菜


 桂  吉 弥   短   命



まずはフリートーク・・・その前に開始のアナウンスが噛み噛みで、場内爆笑♪ みんなが「ちりとてちん」が好きという、いわば同志の会ですので、それだけで会場の雰囲気が暖かくなりましたね。(そうそう、有名なNHKの女性アナウンサーの方もいらっしゃいました)
続いて三味線笛太鼓で「ちりとてちん」のテーマが流れ出しますが、ところどころ音程がおかしくて、また爆笑♪ (笛が素晴らしいので、おそらく桂しん吉さんがつめておられるのでしょう。)
フリートークではまず始めに「ちりとてちんを観ていない人?」というアンケートがありオジさん一人が手をあげました。「なんで来はったんや」でまた爆笑♪ とまあ笑いの多い会でした。スピンオフドラマの話や、今晩のトップランナーに吉弥さん出演の話で盛り上がり、「ちりとてちん」がブラジル日系人社会で大人気との話などもりだくさんでした。(吉弥さん・よね吉さんの師匠吉朝師匠と松尾貴史さんとの出会いや付き合いについても興味つきないものでありましたが、機会がありましたら後日詳細を・・・)


開口一番は瀧川鯉斗さん、上方の方でなかったのもよろしいな♪ 元気いっぱいの好感が持てる「動物園」でした。もと名古屋の暴走族総長ご出身とのことで「タイガー&ドラゴン」を地でいってらっしゃいますなあ・・・

さあ、よね吉さんです。去年のNHK新人賞受賞者ですわな・・・。東京での独演会では切符がとれず、本日が初見でございます。
マクラは「ちりとてちん」でありえへん!!と思った点を爆笑のうちに語っていただきました。
ひとつは以前にあやめ姉さんも「離婚ものや!!」と憤慨していた若狭の実家での落語会で草々が若狭の前に出てきて「立ち切れ線香」やってもうたという話ですわ。そんな大ネタされた後に「天災」出来るかあっ―とね。
もうひとつは「愛宕山」の冒頭、「野辺にかかりますと春先にことで、空にはヒバリがピーチク、パーチク」のピーチク・パーチクって擬音です。落語では「チュンチュン」なのを草若役の渡瀬さんがおかしいと言うて直してもうた話・・・米朝師匠のところへよね吉さん聞きにいっておこられたっちゅう話ですわ。
さてさて、噺は「遊山船」・・・六代目松鶴師匠のCDでしか聴いてないかもなあ・・・ 最近はざこば師匠も感情たっぷりでやられているという話ですし、米朝一門でも多くの方がやられているのでしょうね。 おなじみ喜六と清八が大川へ夕涼みにきて、屋形船を橋のうえから眺めるという噺ですが・・・ここまで笑わせるか!!という爆笑ネタとなっておりました。
よね吉さんは18日に同じホールであった「にぎやか亭 オール鳴り物入りの会(その2)」で演じられた「蛸芝居」をやろうとされてましたが・・・何人かコレにも行かれていた方がおられたので、急遽変更されたようです。

続いて松尾宗匠ですわな・・・
古今亭志ん生師匠の出囃子「一丁上がり」でご登場♪
マクラでナゼか昔、露の五郎事務所に所属していて五郎師匠とスカイラークに行かれた話に続いて、上方四天王の声色をやられまして拍手喝采!! (松鶴師匠もそっくりとは驚きましたな)
さあ、今日は何をやられるのだろう、この間お聞きした「鷺とり」か「はてなの茶碗」かと思っていると・・・「青菜」でした。これまた枝雀師調の明るく楽しい青菜!!
結構でございました。オチもちょっと変えられたりしてね・・・

ただ、この「青菜」の途中に地震がありまして結構ゆれたのには驚きましたなあ・・・


さあ大トリは、(私にとって、またこの会場にいる人達にとっても大銀座落語祭の大トリですな)
その大トリこそは吉弥さん!!
都丸師と若き日、京都でラジオをご一緒していてよく新京極でとんかつを奢っていただいたというマクラから「短命」へ・・・
このところでは、東京の円馬師、上方の三喬さんと続いて聴いていますが、まあそこそこ面白いという噺ながら大トリで聴く噺かな?と少々思っていたのですが、なんのなんの、もうひとつなんの!!  人が3人死ぬという噺ながら、爆笑の噺に生まれ変わっておりました♪
婿が新婚当時は「ブリのアラ」だったのが、げっそり痩せて「アジの開き」になっただなんていうクスグリはうまいものですなあ・・・
なにより華やかですね!! こんな華やかな高座を作れる人は数少ないのじゃないでしょうかね。
小米朝師も華やかですが、咲いている花がちゃいますわなあ・・・)
米朝師匠、まったくもって恐悦至極、ご一門は安泰でございます!! 
いやあ、これからも吉弥さんの高座を見続けていかねばなりませんな♪(ただ、プラチナチケットだからなあ・・・)

と大満足のうちに終了しました。ハチローさんと西荻のラーメン屋「ひごもんす」で一杯やってから歩いて帰宅したのでした。

金曜日からの4日間、計21時間に、計36席の落語+αを聴きまして、やってる方も大変だろうけれど、聴いてる私も大変疲れた。ブログに書くのにまた疲れた・・・とお江戸の落語は「黄金餅」の志ん生口跡のようなことを書きまして、「大銀座落語祭2008」の記述、一巻の終わりでございます。

m《(_ _)》m




P.S. 後日、来年は宮崎で大落語祭を開催すると「六人の会」の方が発表しました。東国原知事に引力でしょうか・・・
寅さんや釣りバカみたいに全国で次々と開催されたりして・・・汗