sampodow2008-03-14



昨日の深夜に大阪へ帰ってきました。2月の新潟遠征の代休をいただいたんです。
一人暮らしの老母から矢の催促での帰阪となりました。その内容とは・・・
1.HDD-DVDの録画がいっぱいになってきた。 2.ビデオデッキからデビオテープが出ない!! 3.小学校同窓会の案内状の作成 その他色々・・・

一番最初に片付いたのは2のビデオでした。取り出しボタンを押しても全く出てこないので、ドライバーでこじ開けようとして、フト気づきました。予約タイマーが「入り」でした。リモコンでタイマー切にしたら簡単にテープが出てきましたよ。

まあ、後のもろもろは段々に片付けていきますか・・・
それでは、と梅田に出掛けてきました。3月3日からはじまった梅田花月での花形落語寄席、通称(というかヨシモトが言ってるんですが、縮めて)花花寄席に行くのが目的です。

小雨降る中、阪急梅田からお初天神商店街の方へナビオ阪急の前から道路を渡ろうとした時に振り返って阪急百貨店を見て驚きました。

「スケルトンになってるやん!!」

戦中に空襲に合って木造家屋が炎上する煙の中に屹立していた阪急の外観が見るも無残な鉄骨むき出しになってしまっていました。−あの外観だけは守っていて欲しかったなあ・・・



今後どういう外観になっていくのか・・・都市の記憶として少しでも配慮してもらいたいものです。
さあ、お初天神商店街へ・・・

何度も来ていますが、商店街内には大きな「お初徳兵衛」の幕がいくともぶら下がっておりました。




梅田花月はその入口にありましたよ。2−3人の呼び込みがチラシをくばっていて、そのちらしを持っていけば、入場料がたったの1,500円!! 若手中心とはいえ安いがな!!




何日か毎に色々な条件の人先着10名が無料ご招待!! この日は60歳以上の方というコトで右の写真のようにお年寄りの方が並んでおられました。(中央の若者がチラシ配りの若者のひとりです。)
3日から7日は名前に漢字の「梅」「花」「月」がつく人だったし、17日から21日は劇場スタッフとじゃんけんに勝った人が無料になるようです。どうです行ってみられては!?

さて、本日の入りは50名弱といところでしたね。うち10名が無料としたら・・・1,500円×40で6万円の収入ですか・・・天満天神繁昌亭の二匹目のドジョウを狙ったヨシモトですが、撤退も早いかもしれませんね。
とはいえ、大阪で二つ目の定席(じょうせき)ですから長続きしてもらいたいものです。



笑福亭智ノ介  看板の一
林家 竹丸   児童会選挙
腹話術     川上じゅん
笑福亭たま   禁酒関所

中入り

桂 三金    読書の時間
桂 坊枝    天王寺詣り



智ノ介さんは仁智の弟子で仁鶴の孫弟子にあたります。最初こそ少したどたどしかったですが、「看板の一(ぴん)」に入るとなかなかどうして落ち着いたものです。

竹丸師匠は「鶴の恩返し」の小噺をマクラに新作を好演、また聴きたい噺家のひとりです。

そして、腹話術!! じゅんさんは・・・子供の頃にテレビで見ていた「川上のぼる」の弟子であり息子さんでした。この膝がわり(色もの)がよかったですね。
いっこく堂」とは一線を画す芸風で、これは面白かった。古風なところも残しながら書いた絵の目と口が動いてしゃべりだすというのは新鮮でした。R-1予選落ち
のビデオを見た東京の放送局から呼ばれて、深夜枠で出演するそうです。

川上じゅんさんのHP
http://www5f.biglobe.ne.jp/~vent-jun/

次のたまさんは池袋の鯉朝の会で聴いております。京大出のエリート落語家?、今回はショート落語や古典風の小噺をして客席をさぐっておられました。ショートが受けたら新作、小噺が受けたら古典にしようと思われていたそうですが困り果ててアンケートの挙に出てこられました。
「落語をナマで10回以上見たことのある人は手を上げてください」ハイと挙手
「ほう、結構いてはるけど・・・微妙やなあ・・・では『たま』の落語を見たことのある方はおられますか?」 ハイと挙手
「ほおー 梅田花月の客でボクを見た人がいますかあ・・・でもその数も微妙やなあ・・・」と悩みつつ、古典「禁酒関所」にはいりました。
笑福亭系の濃いい演出で、存分に楽しめさせてもらいました。

三枝師匠のお弟子さんの三金さん・・・太ってはりますなあ・・・そのうえ真っ赤な着物とは、夏には出会いたくないタイプの噺家さんでした。(自分も太っているくせによくいうわな) 太っていて困ったことという同類相憐れまざるをえないマクラから三枝師匠作「読書の時間」
この噺は松本での林家正蔵襲名披露でその正蔵が口演していて、今回が2度目ですね。父親が官能小説の文庫に司馬遼太郎「竜馬がいく」のカバーをかけていたのを、息子が新設された読書の時間のために持っていってしまい、オマケに先生に言われて朗読してしまうという爆笑系の創作落語・・・三金さんは危なげなく演じきりました。

そして大トリが桂坊枝師匠、文枝師匠の最期に立ち会ったという唯一の弟子であり、少し前には「たかじん」の相棒としてよくテレビでお見かけしておりましたが、そんな坊枝師匠が演じるのは・・・笑福亭系の大ネタともいえる「天王寺詣り」でした。
話していくうちに文枝師匠の口調も端々に見えてきて懐かしく感じました。天王寺の境内での物売りの声・・・江戸寿司などの他に「のぞきカラクリ」があり、この「不如帰(ほとときず)」の節に魅了されました。

ホント1,500円では申し訳ないような、ええ落語会でしたなあ・・・





花*花寄席HP
http://www.yoshimoto.co.jp/umeda/hana/